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西村秀一(にしむら・ひでかず)/国立病院機構仙台医療センター臨床研究部ウイルスセンター長・臨床検査科長兼ウイルス疾患研究室長。1984年山形大学医学部医学科卒。医学博士。アメリカ疾病予防管理センター(CDC)客員研究員、国立感染症研究所ウイルス一部主任研究官などを経て、2000年より現職。専門は呼吸器系ウイルス感染症。『史上最悪のインフルエンザ―忘れられたパンデミック』(みすず書房)、『豚インフルエンザ事件と政策決断―1976起きなかった大流行』(時事通信出版局)、『インフルエンザ感染爆発―見えざる敵=ウイルスに挑む』(金の星社)などの訳書や論文多数(写真:西村秀一氏提供) ――そうすると、陰性だったから安心して活動できる、陽性だから隔離しないといけない、という判断には使えないということですね。 だから、PCR検査をする目的はなんですか、と問いかけたい。 インフルエンザのように効く薬があっ
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「結局、また下方修正だったね」 キヤノンが10月28日に開催した投資家やアナリスト向けの説明会の参加者からはあきらめに近い感想が漏れた。 キヤノンは同日、2019年12月期(米国会計基準)の業績について、売上高は3兆6250億円(前期比8.3%減)、営業利益は1880億円(同45.2%減)と、減収減益を見込むとした。7月の中間決算時点での予想から売上高を1200億円、営業利益は270億円引き下げ、業績予想の下方修正は今期3回目となる。 米中貿易摩擦の長期化が影響 業績悪化の背景についてキヤノンは、為替が円高に推移していることや米中貿易摩擦の長期化による世界経済の減速を挙げた。「カメラメーカー」のイメージの強いキヤノンだが、プリンターやオフィス向け複合機、半導体露光装置など、法人を主要顧客とするBtoB事業を幅広く手がけている。 度重なる下方修正には、ヨーロッパでのプリンター関連の減収や、半
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「社内失業者」という言葉をご存じだろうか。社内失業とは、労働者が正社員として企業に在籍しながら、仕事を失っている状態を指す。2011年の内閣府調査によれば、全国の労働者の8.5%にあたる465万人が社内失業者に該当するという。2025年には500万人に増えるという調査結果もある。もはや他人事ではない。多くの企業や個人も心当たりがあるのではないだろうか。 社内失業者が生まれる理由の1つに、該当社員の能力不足があげられる。能力不足というと持って生まれたスキルが足りないと思われがちだが、社内失業者の年代別割合を見ると50代で急激に生まれていることが調査結果により明らかになっている。さらに詳しくみていくと、一般社員クラスに多いことがわかった(エン・ジャパン調べ)。 社内失業者は本当に能力不足なのだろうか。一連の問題に対して、社内失業者を生まないためのヒントをひも解いていきたい。 機械的組織から、「
昨年、『日経エンタテインメント!』(日経BP社)の「好きな芸人・嫌いな芸人2018」ランキングで異変が起こった。「好きな芸人」部門で、調査開始以来、不動の首位を保ってきた明石家さんまが敗れて、新たにサンドウィッチマンが1位に輝いたのだ。さんまを上回る次世代の好感度No.1芸人の誕生は、大きな話題になった。 しかし、今年はさらに驚くべきことが起きた。『日経エンタテインメント!』2019年8月号で発表された「好きな芸人・嫌いな芸人2019」で、さんまが初めて「嫌いな芸人」で1位になってしまったのだ。もちろん「嫌い」と思うほど感情が動くのは、それだけ認知されている証拠でもある。いわば、嫌いな芸人として名前が挙がるのは人気者の宿命でもあるのだ。 それでも、あのさんまが1位になるというのは衝撃的だ。40年以上にわたって幅広い世代に愛され続けてきたさんまに、いま逆風が吹いている。そんな空前の事態が起こ
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「40男それなりのものを持ってないとダメ」問題 田中:僕、40代になって、30代の人から「名刺入れは何を使ってるんですか?」とか、持ち物について聞かれるようになることが増えたんです。どうしてだろうと不思議に思っていたんですが、あるとき、市民講座で30代後半の男性参加者から、「田中先生もG-SHOCK派で安心しました」と言われてハタと気づきました。 山田:どういうことですか? 田中:その発言には、「時計なんて、時間が正確で丈夫ならいいですよね? 40代になったからといって、ブランドにこだわらなくても平気ですよね?」というニュアンスが込められていたように感じます。つまり、30代までは自分の好きなものを使っていてもいいけど、40代になったら時計や財布はそれなりのものを持たなきゃいけない、という世間からのプレッシャーがあるのではないかと。それ以来、同世代の男性に会うと、腕をチラチラ見て時計を気にす
気がつけば、企業がツイッターをはじめとしたSNSを、自社のビジネスに、とくにマーケティング方面に活用し始めてから、もう10年近く経っている。今でこそ、多くの人たちにも利用されているソーシャルメディアだが、当時は、ツイッターアカウントやフェイスブックページを開設するというだけでプレスリリースが1本打てるくらい珍しいものであり、それこそいろいろな意味で注目を集めるものだった。 だが、当時多くの企業にとって、ソーシャルメディアは、まさに未知なる世界そのものだった。そもそも、どんな目的に使えるのか、そして、どのような効果が得られるのかさえわからず、企業は、この得体の知れないモノと、どう向き合い、また、どう関わっていけばよいのか、まったく見当もつかない状況にあった。 日本の企業SNSは「個性が強い」 そんな中、一部の企業で、日頃からユーザーとしてソーシャルメディアを利用している社員が、(多くは“個人
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演者よりも「視聴者」がピリピリしすぎ ――最近ではネットを中心にした世間のほうがタブーを意識しすぎているようなところもありますよね。たとえば、ジャニーズ事務所に関して太田さんが何か発言しただけで「太田、よく言った!」「攻めてる!」とか言われがちじゃないですか。見る側が勝手にタブーを作ってしまっているところもあるのではないでしょうか。 田中裕二(以下、田中):特に、SMAPの解散とか独立に関して言うと、SMAPファンがジャニーズ事務所というものに敵対心を持ちすぎで、辞めていった3人を悲劇の主人公みたいに祭り上げちゃった。 そこでいろいろな裏読みみたいなのがひどくなっちゃって。「新しい地図」の映画(『クソ野郎と美しき世界』)で太田が監督をやったら「もうジャニーズとは共演NGになるぞ」みたいなことを言われたりして。全然そんなことはないんですけどね。 太田光(以下、太田):いちばん顕著だったのが、
ローレンス・J・ピーター氏が著書『The Peter Principle』で提唱したもので、企業などの組織に属する社員たちが有能と評価され、能力の限界まで昇進するものの、その限界である階層において無能化し、機能しなくなるというもの。 先ほどのTV番組で林氏は、営業職をケースに売り上げ成績の高さで主任~管理職と昇進していくなか、大半の人はピーターの法則に陥ると指摘。番組では私見も含め賛否に分かれ盛り上がりましたが、改めて、昇進とは何を意味するのかを考える機会となりました。そこで今回はピーターの法則をどのように克服するか、について考えてみたいと思います。 違う能力が必要になる 「名選手、必ずしも名監督にあらず」……との名言がスポーツ界にはあります。例外はあるものの、野球界で活躍した選手が監督になって大成しなかったいうケースはあふれています。 選手として期待されるプレーと、監督に期待される采配に
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──生涯で最も多く聞く「音」が自分の声なのですね。 意識されることは少ないが、それだけ絶大な力を実は秘めている。人の心を動かし、揺さぶり、自分自身の心身さえ変えていく力を持つ。声にその人のすべてが出てしまう。人間は声による奇跡の積み重ねで作られている。 ──奇跡? 声は人間の脳と聴覚と発声の驚異的な連携の賜物だ。人間は、連携をほとんど無意識に行い、同時に他人の話まで聞くという離れ業を当たり前のようにやっている。 声帯は声を出す器官ではない ──新生児も6カ月を過ぎると声を発するようになります。 それも突然話せるようになったと思うかもしれないが、そうではない。それまでに膨大な音を聞き、脳の中で話すための音の回路を1年ぐらいかけて形成する。新生児が発音を楽しむような声を発するのは、それまでに聞いたすべての音を脳に蓄積しているからだ。 ──声に専用の器官はないとも。 声帯が声を出す器官だと一般に
「暑中お見舞い申し上げます。厳しい暑さが続いておりますが……」 今年も暑中見舞いの季節になりましたね。皆様いかがお過ごしでしょうか。私はお陰様で、ギリシャで元気に過ごしています! 初めて「暑中見舞い」という存在を知ったのは、ある夏の日でした。日本人の夫がパソコンに向かってカタカタと何かを書いていました。それは何かと聞くと「暑中見舞い」と。そういえば、『サザエさん』で見たことがあるなぁ、というのが初めの印象でした。もちろん、『サザエさん』では、波平さんが筆を使って書いていたのですが……(笑)。 「お体には気をつけて」なんて大げさだと思ったけど… 暑中見舞いというのは、とてもすばらしい習慣だと思います。ずっと会っていない友人や知人と連絡を取るきっかけになりますし、そこから久しぶりに会おうか、なんて話にもなるかもしれません。ギリシャにもクリスマスカードを出す習慣があるにはありますが、書く人はあま
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