和歌山県は日本最長距離を走る路線バスが出入りする場所で知られるが、実はその隣の三重県に長い路線がもう一つ運行している。三重交通56系統「松阪熊野線」がそれだ。 文・写真:中山修一 (詳細写真ギャラリーを含む写真付き記事はバスマガジンWEBまたはベストカーWEBでご覧ください) 三重交通56系統「松阪熊野線」は、三重県熊野市の三交南紀(三重交通の営業所)とJR熊野市駅前、同県松阪市の松阪中央病院または松阪駅前を結ぶ、高速道路を通らない一般路線バスだ。 この路線には「熊野古道ライン」の愛称が付けられている。熊野古道(くまのこどう)とは、熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社の三社の総称である熊野三山へと通じる道のことだ。 各方面から続く6つのルートがあり、その中で松阪熊野線の愛称は、伊勢神宮〜熊野三山を結ぶ「熊野古道 伊勢路」をイメージしている。 運行距離にすると134.8kmにも及び、非高