番組を作る時によく古い写真や映像を探す。もちろんテレビ局や新聞社には多くの資料映像が保管してあるが、一般の方々から写真を借りる際、思うように見つけられないものがある。何だか想像がつきますか? それは1990年代以降の普通の街の写真やスナップ写真・映像などだ。デジカメや家庭用ビデオが急速に普及したこの時代、たくさんの映像が記録されているはずなのに、それがぱっと出てこない。デジタルデータの保存の方式が次々と変化し、昔の方式や媒体で保存してあるものをすぐに映像として取り出すことができないのだ。 人物を取り上げるような番組では、必ずその人の幼少期や節目を記録したものがないか探す。昔の映像が欲しくてお願いすると、「たくさん撮ったのでどこかに入っているんだけどね」と古いカメラのデータファイルやパソコンのハードディスクを示すのだが、実際にそこから写真や動画を取り出すことができなくなっているケースが多い。
![古い映像が消えていく? 「今」を後世に残せるか NHKエデュケーショナルチーフプロデューサー 尾関憲一(神奈川県藤沢市) | 上毛新聞社のニュースサイト](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/fa16f68c11ea455b573689cc1d48caf1c3f68364/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fjomo.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F1%2F3%2F-%2Fimg_13179fe504490a51735c4020af7dd77987945.jpg)