前回は、国内のクラフトビールが直面しているジレンマ、そしてその現状に対して私たちが何をしようとしているかについての一連のブログの最初の記事を書きました。(前回記事はこちら) 前回からのおさらいを兼ねて業界が直面している課題についてもう少し掘り下げたいと思います。まずは、「クラフトビール」の定義について。 このフレーズはやや主観的であると主張することができますが、やはり特に日本においては、この用語の明確な共通認識がなさすぎると感じています。 前回も述べたように、何においても明確な定義を作成することは容易ではなく、時間が経つにつれてますます難しくなっていきます。 これは、近代的なムーブメントの発端となったアメリカでは、大量生産された「クラフトっぽい」ビールがあまりなかったから、定義がしっかり隅々まで浸透したのか、というとそうではありません。アメリカでは、大規模なメーカーが実際にクラフトビール市