DV被害の相談先などが記載された大王製紙の「ウルトラガード」。パッケージではなく個別包装に掲載され、男性の目に触れることはない 大王製紙(本社・東京)が、生理用品の包装紙にドメスティックバイオレンス(DV)の被害相談先を掲載して販売する取り組みを始めた。女性だけが使う商品だからこそ男性に気づかれずに相談相手の存在をそっと伝えられる、という1人の元被害女性の思いを企業が受け止めた。 対象は同社が発売する「ウルトラガード」シリーズのうち4種類の商品。内閣府が運営する相談ナビの電話番号を10月末から掲載し、「怖いと感じたら、それがDVです」と呼びかけている。男性の目には触れないように、外側のパッケージではなく、中の個別包装に載せた。 きっかけは2年前、兵庫県の女性(48)から届いた手紙だった。女性は元夫の暴力的な言動に耐えられなくなり、9年前に家を出た。「パパのそばにいてあげたい」と残った