東日本大震災以前、東京電力社員は「準公務員」と呼ばれていた。事業の公共性と独占性、それがもたらす安定感から、羨望まじりに揶揄されていたのが、いまや懐かしい。 〈東京電力1100人採用へ 大卒335人高卒595人 今一番の勝ち組だぞ〉 昨年2月16日に発表された2011年度の東電採用計画に関して、ネット掲示板にはこんなスレッドが立っていた。「当初の計画では、福島の第一・第二原発で新しく稼動する発電施設にも配置する予定だった」(東京電力広報部)が、「勝ち組」だったはずの新入社員たちは、華やかな入社式も取り止めになり、今ひっそりと新人研修に入っている。 そんななか、東京電力を後にする人も出始めている。ある東電社員は、3月いっぱいで東電を辞め、海外に移住するという。退社前の挨拶回りを受けた人によれば、その際、「東電も政府も、原発事故の恐ろしさを公表せず、国民を見殺しにしている。自分は海外に逃げる形
![東電社員「東電は国民を見殺しにしている」と退社し海外移住](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/da5af53612c6801d3a09ab65be95861e5e4b312a/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.news-postseven.com%2Fwp-content%2Fthemes%2Fnps2020_2_pc%2Fimages%2Fnps750X500.jpg)