当然のように利用している電力への意識を変えるきっかけにしたいと中川は言う COURTESY OF TRIPOD DESIGN (2), RIE SAKAI (CENTER) <「いざというときの生命維持装置」にも──水や土や食べ物などから電力を得る「超小集電」で、電力を自給自足するオフグリッドな暮らしを目指す> 土の入った容器に一対の電極を挿すと、LEDに小さな光がともった。土の種類を変えると光の点滅するリズムが変わり、まるで声を発しているようである。「土は生きている」という言葉を思い出す。 これは、東京都千代田区のトライポッド・デザインが開発した「超小集電」の技術。自然界に存在するものを媒体に、微小な電気を収集する。電力を生成する過程で二酸化炭素を一切排出しない上、天候・時間帯にも左右されない。まさに究極のクリーンエネルギーだ。 超小集電は、イオン化傾向が異なる2種類の金属を使って電気エ
