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ブックマーク / geopoli.exblog.jp (26)

  • 地政学を英国で学んだ : ある中国対外政策研究家(中国人)の分析

    三月下旬発売予定の新刊『リーダー達はなぜウソをつくのか』by ジョン・ミアシャイマー今日の京都は曇りでして、風がけっこう強かったです。 さて、先月末にシンガポールの会議に参加した時に聞いた、中国人の若手研究家の「南シナ海における今後の中国の対外政策の展望」という内容の講演の内容をアップしましたのでご覧下さい。 かなり冷静に見ているようで、最後にインサイダー情報がある点も注目かと。 ====== ●私は「木」よりも「森」を見ていくつもり。大きなトレンドを見て行く。 ●私のプレゼンは二つにわけられる。前半は大きな要素をみていく。後半はその将来像を。 ●先に簡単にえば、結論は二つある:①ここ二年間については注意深く楽観的である、②長期的にはわからない。 ●われわれから見れば、過去数年間の中国の南シナ海についての動きは、矛盾だらけのように見える。 ●一つ目の矛盾は、一方ではかなり活

  • ルボウの「国際関係の総合理論」 | 地政学を英国で学んだ

    今日のイギリス南部は午後から晴れまして、ようやく町中の雪かきも格的になってきた感じです。その代わり寒さはかなりシビアになっており、ちかくの町では前日夜に南極並みのマイナス20度(!)を記録したとか。 さて、今日は昨日のお知らせしたの紹介を。 最近出版されたものですが、おそらく歴史に残る名作かと。 A Cultural Theory of International Relations by Richard Ned Lebow 直訳すれば「ひとつの文化による国際関係の理論」という感じですが、この題名は明らかにウォルツやウェントの理論書(Theory of IR/ Social Theory of IR)のタイトルを意識したものですな。 アメリカの国際関係論の学者として、どちらかと言えばリアリスト系に入るリチャード・ネッド・ルボウの最新作です。といっても、もうすぐ彼の新作が出るので、厳密に

    ルボウの「国際関係の総合理論」 | 地政学を英国で学んだ
  • 中国の歴史観を批判するNYタイムズ | 地政学を英国で学んだ

    なかなか面白い論説記事が数日前のヘラルドトリビューン紙に載っておりました。 内容を簡単に言うと、麻生首相が先日靖国神社に「真榊(まさかき)」を奉納したことを中国が激怒したというニュースについて、NYタイムズ傘下のヘラルドトリビューン紙が論説記事で噛み付いたというものです。 一見すると、まるでNYタイムズが日を擁護するような内容に見えますが、実はもっと深い事情があります(笑 === EDITORIAL China Can’t Have It Both Ways (中略) Mr. Aso, a pugnacious nationalist, revived the controversy on Tuesday by offering the Shinto shrine a potted plant. Mr. Aso’s spokesmen insisted that this was not

    中国の歴史観を批判するNYタイムズ | 地政学を英国で学んだ
    udy
    udy 2009/05/02
    "これからの国際紛争は「いかに道徳観(世界観/歴史観)で有利に立つか」というプロパガンダ戦という形で争われる"
  • 「サプライズ」と「サプライズの影響」 | 地政学を英国で学んだ

    今日の甲州は朝から晴れております。ここは盆地のせいで寒暖の差が激しいみたいなのですが、今日の午後はかなり暑くなりそうな予感が。 さて、豚インフルエンザ(スワイン・フルー)についてちょっと一言だけ。 世界保険機関(WHO)はこのインフルエンザウィルスの呼称を、社会的な影響が出ないように「インフルエンザA型」としたみたいですが、地政学をはじめとする社会科学系の学問ではこの「呼称問題」というのはイメージとその問題のスコープを限定してしまうという意味でけっこう重要なんですね。 この呼称問題は具体的には「肉産業に影響が出る」という問題につながってくるので、まあこれはわからんでもない。 そういえば私にはイスラム教徒の友人がいましたが、彼らはいまごろ「ほーら、いわんこっちゃない」と考えている部分はあると思います。ユダヤ教徒も同じですが、彼らは豚肉が宗教的に禁止ですから。 いずれにせよ、今回のこの世界的

    「サプライズ」と「サプライズの影響」 | 地政学を英国で学んだ
    udy
    udy 2009/05/01
    "本当に我々が考えなければいけないのは、「何が起こったか」という「サプライズそのもの」ではなくて、それよりもむしろ「その起こったことがどういう影響を及ぼしたか」という「サプライズの影響」"
  • 医者の「逆成功法則」? | 地政学を英国で学んだ

    昨日の甲州はよく晴れまして、午後には雲一つない快晴でした。こちらは桜ではなく、桃がそろそろ満開に近づいております。 久しぶりにコメント的なものを。 昨日のことなんですが、ある勉強会に講師として呼ばれまして、参加者の方々が中小企業の社長さんばかりだということもあったので、土曜日に開催する予定の講演会の内容と同じ「地政学/戦略学から学ぶ成功法則」というテーマでお話させていただきました。 講演時間は40分ちょっとだったので、かなり短いバージョンにしたものをお話させていただいたんですが、やはり社長をやられている方々ばかりなので非常に熱心に耳を傾けていただき、逆にこちらのほうがその熱意に圧倒されるような状態でした。 時間がなかったのでその場では質疑応答はできなかったのですが、講演後にかなり多くの方々から好意的なコメントや質問をいただき、逆にこちらが学ばせていただくような意見などもあり、とても参考にな

    医者の「逆成功法則」? | 地政学を英国で学んだ
    udy
    udy 2009/04/03
    "専門医というのは自分が扱う分野の病気の患者さんを、それこそ毎日何人も見ているわけで、それがマイナスの刷り込み(失敗体験)になってしまい、そこから無意識的に悪い自己暗示をかけてしまう"
  • 地政学を英国で学ぶ : 地政学の三位一体:その2

    ↑リアリズムと地政学↑ イギリスでの留学生活を実況生中継。今日のイギリス南部は曇り時々晴れだったのですが、やけに風が強かったです。なぜかこの時期にしては気温は高めですね。 そういえば今日イギリスで大々的に報道されていた日のニュースで以下のようなものがありました。 === 一方的な離婚恨み抹殺…43歳女逮捕 2008.10.23 05:01  離婚に端を発した“抹殺事件”が、インターネットのオンラインゲーム内で発生した。札幌・北署は22日、不正アクセス禁止法違反容疑で、宮崎市のピアノ講師、泊(とまり)真由美容疑者(43)を逮捕した。  調べでは、5月中旬ごろ、ID登録が200万人の人気冒険ゲーム「メイプルストーリー」で知り合いになった札幌市北区の男性会社員(33)のIDとパスワードを使って不正アクセス。男性が使っていたキャラクターを消去した疑い。  同署は「男性はゲームが下手で、容疑者にI

    udy
    udy 2008/10/26
    「地理は変わらない、しかしその意味は変化する」
  • 地政学を英国で学ぶ : 世界観の衝突

    ↑リアリズムと地政学↑ イギリスでの留学生活を実況生中継。今日のイギリス南部は雨の一日でありまして、傘をささずに出たためにけっこう 濡れてしまいした。気温は意外と高めだったので助かりました。 大学の新年度が昨日からはじまりまして、私たち戦略学のドクターコースの人間は今日が初会合でした。 二ヶ月半ぶりに見るコースメートの姿もあったんですが、トルコやギリシャ、それにエジプトなどから新しい生徒も入っておりました。 その内の何人かとさっそく戦略話をしたんですが、一人はアラブ・イスラエル戦争について研究するとか言ってました。今後も彼と話をするのが楽しみです。 === さて、中国ネタについてまた少し。 昨日のエントリーでも中国人のコースメイトに聞いた話を書きましたが、ここで私が感じたことをちょっと述べてみます。 これは私の独断と偏見なのですが、私が見るに、最近のアメリカの「中国論」をざっと見た感じでは

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    udy 2008/10/08
    "歴史的には我々は元々大国だったのだから、遅れた百年間を取り戻せばまた大国になって、今度はこっちから西洋に(中華式の)“国際社会”を教えてやる"まさに大迷惑。
  • 地政学を英国で学ぶ : 中国人と語る戦略話

    ↑リアリズムと地政学↑ イギリスでの留学生活を実況生中継。今日のイギリス南部は一日中曇りで、もう気候は完全に冬のような感じです。 それにしても今日のイギリスも株が大暴落してましたね。イギリスの日経平均株価指数にあたるFTSE(フッツィーと読む)は一日で8%近く落ちてました。すごいもんです。 ただし、このブログをお読みになっている方々は運の良い「横綱」レベルの方々ばかりだと思いますので(笑)、これから押し寄せてくる世界恐慌にはまったく影響されないものだと信じております。 (standard.co.ukより) === さて、私のコースメイトで最近ドクターになったばかりの「ストレート・トーク」の中国人と、この前のパブの話の続きで今日は戦略話をしてきたのでその報告を。 ブログではこの地政学大好きなこの中国人に、色々な方から質問をして欲しいという要望がありました。 あいにくこの彼は明日帰国なんで

    udy
    udy 2008/10/07
    "台湾が本当に独立を果たすためだったら「戦争」と「英雄」が必要""朝鮮半島が完全に中国から独立を果たすにはあともう一人ぐらい朝鮮半島のために死んで英雄にならないとダメ"
  • 地政学を英国で学ぶ : 北朝鮮崩壊後の話のつづき

    ↑リアリズムと地政学↑ イギリスでの留学生活を実況生中継。今日のイギリス南部はいきなり快晴になったかと思えば大雨が降ったりと、めまぐるしい一日でした。それにしても寒くなりました。 まずは気になったニュースや記事を。 アフリカ沖でソマリアの海賊が武器・戦車を運んでいたウクライナの貨物船をハイジャックして、逆にビビってしまったというニュースがありましたが、これはけっこう笑えましたね(笑 ただしこれから海賊関係の話題はシーレーン問題も絡んでいるために戦略学でも論じられる重要なトピックになりそうで、すでに色々な論文が出てきております。ここでもチャンスがありましたら紹介してきたいです。 === 昨日のヘラルドに金融史の作家として有名なロン・チャーナウによる興味深い論説記事が出ておりました。 今回はJ.P. モルガンとアメリカの銀行の発展の歴史を簡単に述べているんですが、今回の金融バブルによって伝統的

    udy
    udy 2008/10/02
    「文化交流によってお互いの国民の考え方への理解が深まった、という主張を裏付ける歴史的な証拠はほとんどない」 なるほど。それにしても色々興味深い。
  • 地政学を英国で学ぶ : 北極海の地政学:その2

    ↑リアリズムと地政学↑ イギリスでの留学生活を実況生中継。今日のイギリス南部はまたまたよく晴れましたが、とにかく気温が低めでした。夜になると完全に冬ですね。 珍しく論文作業はお休みにしまして、今日はコースメート三人で出かけてまいりました。 メンバーは、地政学を研究している日人の私と、戦略文化をやっている韓国人、そしてこの間無事にドクターになった愛国共産党中国土人という、日韓中の「東アジア三人衆」でした。 こうなるとお互い戦略学が好きなもの同士で、東アジアの情勢について色々と面白い話ができます。電車で出かけたのですが、予想通り話が盛り上がりすぎてしまい、周りのお客さんに少々迷惑だった場面も(苦笑 一番盛り上がったのはやはり北朝鮮ネタでして、これに関しては韓国人の彼が爆弾発言をしております。どういうことかというと、 「金正日が死んだら、その混乱に乗じて韓国の特殊部隊を平壌に派遣して軍部を

  • 地政学を英国で学ぶ : シーパワーの効用

    ↑リアリズムと地政学↑ イギリスでの留学生活を実況生中継。今日のイギリス南部は久々に曇りだけの一日。なんともイギリスらしいのですが、それでもそれほど気温は下がりませんでした。 さて、論文を書く合間に色々とグルジア問題を追いかけているのですが、まず気になったことだけポイントフォームで列記してみます。 1、BTCパイプラインの再開:BPはクルドゲリラと見られる組織に爆破されて停止していたトルコ側への原油の送油を開始したそうです。意外と早かったですね。ところがトビリシから先に伸びるバクー=スプサはまだ止まったまま。 2、「NATOは迷惑」論が台頭:これはリアリスト的な議論が強まっていることと関連してますが、サーカシビリの判断のあやまりを指摘する論調が多くなってきたおかげもあり、NATOはとりあえず東欧だけで満足せよという議論が(ネオコン側からも)けっこう出てきております。 けっこう多いのが、「E

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    udy 2008/08/26
    "シーパワーというのはその速度の遅さとその目立つプレゼンスのおかげで、エアパワーよりも外交的なツールとして有効なんですね"
  • 地政学を英国で学ぶ : グルジア紛争:相手をどういう風に感じるか

    ↑リアリズムと地政学↑ イギリスでの留学生活を実況生中継。今日のイギリス南部は晴れたり曇ったり豪雨が降ったりで忙しい毎日でした。気温も下がって半袖じゃ寒くて外をあるけません。 パキスタンのムシャラフ大統領が辞任を表明したというニュースがイギリスでもトップですが、個人的には相変わらずグルジア紛争とその余波が気になるところです。 馬車馬のように働いているライス国務長官ですが、今日はNATOの安全保障会合に参加しており、とりあえず成果を二つ挙げたと言われております。それは、 1、NATOロシア理事会の停止 2、NATOグルジア委員会の創設 という、つまりロシアNATOを引き離すという作業ですね。 また最近のエントリーにも書きましたが、その紛争の当事者たちがどう感じているのか、という部分(perceptionの問題)が私は非常に重要だと感じております。 たとえば今回のロシアの国内の世論は完全に「

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    udy 2008/08/20
    "並び方を決定しているのが「地理」(=距離)であるということは、何度強調してもし足りないくらいです。"引用関係ないけど、このブログ、グルジア紛争始まってから生き生きとしてるなあ。
  • 地政学を英国で学ぶ : ロシアの大勝利?

    ↑リアリズムと地政学↑ イギリスでの留学生活を実況生中継。今日のイギリス南部は曇りがちで、時々にわか雨と太陽の光が交互に訪れるというイギリスらしい天候でした。 さて、論文で忙しいはずなのですが、またまたグルジア紛争ネタをひとつ。 今回の紛争が勃発してから早くも十日ほど経過したわけですが、新たに色々な動きや識者の意見が出てまいりました。それを以下に簡単にまとめておきます。 1、ロシアの大勝利 これは特に軍事/戦略系の意見なんですが、今回のロシアのグルジア侵攻は、ロシアにとって素晴らしい成功だったという見方が大半を占めております。 その大きな原因の一つはロシアが「統合作戦」を完璧と言えるほどしっかりこなしていたからですね。 まずグルジアが南オセチアやアブハジアに侵攻してくると、それに対してパウエルドクトリン並みの「大量投入で一気に制圧」を行います。その数、なんと兵士が一万人前後、戦車が150台

  • 地政学を英国で学ぶ : グルジア紛争とロシアの立場

    ↑リアリズムと地政学↑ イギリスでの留学生活を実況生中継。今日のイギリス南部は雲が多いにもかかわらず日中は日が差しまして、とりあえず半袖でも外を出歩ける程度まで気温が上がりました。 グルジア紛争についてですが、そういえばネオコン派の中でも最も洗練された議論をすることで有名なロバート・ケーガンが、ウィークリー・スタンダードのカバー記事で、またまた読ませる論文を書いてました。 History's Back Ambitious autocracies, hesitant democracies by Robert Kagan 題名からして完全にフクヤマへのいやがらせですが(苦笑)、その他にも名前には出してませんがリアリストであるザカリヤへの当てつけとも言えることを書いていたり、ニーバーやモーゲンソーの引用を使っていたりと、なかなか読み応えのある説得力のある議論を展開しております。これも必読文献に

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    udy 2008/08/18
    "外交の三要素といえば「恐怖」「名誉」「利益」ですが、西側の報道を見ている限り、ロシアの「名誉」と「利益」という要素ばかりを注目するように促していて、一番大事な「恐怖」という要素を無視している"
  • 地政学を英国で学ぶ : グルジア紛争で使われる「議論」

    ↑リアリズムと地政学↑ イギリスでの留学生活を実況生中継。今日のイギリス南部はそれなりに晴れまして、気温もけっこう上がりました。朝夕は寒いのですが、日中のモールの中は暑くて半袖です。 さて、今日の午前中はこのグルジア紛争に関するものをたまったニュースの中から選んで読んでいたのですが、色々と面白いことがわかりました。 しかしみなさんもご存知のように今回の紛争では様々な事情が入り組んでおりますので、スッキリと理解するためにもどのような議論(ディスコース)によって対立点があるのかということを整理してみようと思います。まずは順番にそれぞれ挙げてみると・・・ ●グルジアの支援が足りない派 vs 支援はやめとけ派 という議論による構造がありますね。前者はネオコンが中心なのですが、実はクリントン政権のビジネス系のリベラルたちかなり関わっており、一概に「ネオコンの仕業だ」と言い切れないところがあります。後

  • 地政学を英国で学ぶ : グルジア紛争

    ↑リアリズムと地政学↑ イギリスでの留学生活を実況生中継。今日のイギリス南部は曇り時々晴れ、気温は日中半袖でもよいくらいの過ごしやすい一日でした。 時間がないのですが、グルジア紛争の根的な話を一つ。 あたりまえですが、今回の紛争は地政学的に見れば、その基中の基である ★ランドパワー vs シーパワー という構造になってます。当たり前ですな(笑 これを批判覚悟で「オッカムの剃刀」的に大胆に分類すると、 ●ランドパワー勢力: ロシア、アブハジア、南オセチア、「古いヨーロッパ」、(ガスプロム)、 ●シーパワー勢力: グルジア、米、英、「新しいヨーロッパ」、イスラエル(BP) という構成になりますね。ランドパワー側にドイツが引き込まれそうになっているのもミソ(パンイーデンの復活?!)。 これを仲介するのがリムランドにあるフランスというのも奇妙な縁というか。 この二つの勢力の対立点として重要な

  • 地政学を英国で学ぶ : 気候安全保障

    今日のイギリス南部は曇りがちでして、かなり気温が低め。もうすぐ夏至だというのにジャケットを着て出かけました。 イギリスのニュースではジンバブエの選挙やNYタイムズで報じられたイスラエルのイラン攻撃の可能性、それにEUの条約をアイルランドが否決したことなどがトップ扱いの今日このごろですが、また気候変化についての話を少し。 昨日に参加してきたシンクタンク主催の講演会でもらってきた100頁くらいの冊子(モノグラフという)を今日さっそく簡単に目を通してみたんですが、なかなか面白いことが書いてありました。以下、ポイントを箇条書きしてみます。 1、天候変化はすでにハードな安全保障問題なのだが、ハードな解決法がない。 2、ヨーロッパ諸国でも天候変化に対する平均予算は国防費の0.5%程度。 3、天候変化はチャンスでもある(!) 4、エネルギー問題から核拡散への問題につながる恐れあり。イスラム諸国が一番強い

  • 地政学を英国で学ぶ : 英海軍トップのスピーチ:その1

    ↑リアリズムと地政学↑ イギリスでの留学生活を実況生中継。今日のイギリス南部は昨日とはうってかわってすばらしい天気で、気温も午後からあがって半袖姿の人もちらほら。 そういえば最近エコノミストがオーディオ版というサービスをはじめまして、記事をわざわざ朗読したものをMP3ファイルにしてくれているんですね。おかげで学校に行くときに記事を聞きながら歩いていくことができるようになりました。 購読者は無料ということなので、さっそく使って重宝しております。これはありがたい。 さて、日のことですが、午後から英軍の大物が来ましてスピーチを行いました。イギリス海軍の制服組のトップで、肩書きはthe First Sea Lord というもの。 さすがに大物ですから、海軍だけでなくイギリス空軍のオフィサーも五人くらい聴衆の中におりましたし、コースメートの愛国共産党員、それにうちの学校の修士課程にいる人民解放軍の

    udy
    udy 2008/06/05
    気候変動が地政学に及ぼす影響ってのは面白そうなテーマだな。
  • 地政学を英国で学ぶ : 彗星衝突?

    ↑リアリズムと地政学↑ イギリスでの留学生活を実況生中継。今日のイギリス南部は一日中雨でして、晴れそうになってもなぜか雨だけは続いて降っている梅雨のような一日でした。 さて、毎週火曜日恒例のランチミーティングが開催されまして、私は指導教官である先生と久しぶりの再会を果たしました。 先生は最近いろいろな講演に招かれているらしいですが、そろそろイギリス軍の戦略と軍の装備を決定する大事な時期に入ったので、英防衛省は先生にもアドバイスを聞きたがっているとのこと。来週もシンクタンク主催の「ランドパワー・コンファレンス」なるもので発表するらしく、その後もアメリカNATOの核戦略について語ってくるとかで大忙し。 その他にも色々と面白い話が出たのですが、一つは「急襲(raid)」の話。 これはなぜかフォークランド紛争についての話が出たときの流れで出た話で、先生は歴史の鉄則として「急襲は大規模でやると失敗

    udy
    udy 2008/06/04
    言う人によっては電波扱いできるのだが、碩学にそう主張されてしまうとなんだか信憑性が…
  • 地政学を英国で学ぶ : 聞けばいいのだ

    今朝の秋田は昨日の寒くて激しい雨の降る天気とはうって変わって、まるで台風一過のような晴れて風の強い一日でした。 京都での学会参加から色々なところに行っておりまして、実は先ほど秋田から山梨に帰ってきたところです。 さて、学会の後からずっと考えているのは、やはり何と言っても「戦略とは何か」という根的な問いかけです。なぜかというと、私が担当したB会場の発表者の方(Y氏としましょう)のテーマが、まさに私の興味とドンピシャだったからです。 ご存知のように、何週間か前には香港人の元コースメイトで最近博士号をとった友人が私の元をたずねてきたわけですが、彼の滞在中に語り合ったのも、まさに「戦略とは何か」ということでした。 しかも彼の論文のテーマは「東洋の戦略思想を西洋の戦略思想から理解する」というもので、今回私が担当したY氏の発表はさらにそこから一歩進めて「東洋の戦略思想を東洋的に理解する」というような