調印を終え、握手を交わす三井金属鉱業の仙田貞雄社長(左)と神通川流域カドミウム被害団体連絡協議会の高木勲寛代表(右から2人目)=富山市で2013年12月17日、山田尚弘撮影 富山県で発生したイタイイタイ病を巡り、残された課題だったカドミウムによる腎症患者への救済。長い苦闘の歴史を経て、その扉が開かれる日を迎えた。17日、富山市内であった被害者側と原因企業、三井金属鉱業の調印式。一時金などを支払う同社の仙田貞雄社長は謝罪し頭を下げた。かつて訴訟などで相対した両者にとって、全面解決に向けた歴史的一歩だ。 【暗部にようやく光】イタイイタイ病と闘い続けた83歳 この日午後、富山市内のホテルであった合意書の調印式には、神通川流域カドミウム被害団体連絡協議会(被団協)側から役員、弁護団らが参加。被団協メンバーはほとんどが高齢者だ。 合意書の調印、取り交わしに先立つあいさつ。「全面解決は大変ありがた