昨年10月、大手広告代理店である電通に勤務していた高橋まつりさんが、過重労働が原因で自殺したと労災認定され、長時間労働に対し同社へ世間の厳しい目が向けられた。 また、学校でいじめに合い、自殺に及んでしまったというニュースを耳にすることも度々ある。 自殺やその背景について、自殺当時は注目されても、その後法廷では何が争われているのかはなかなか聞かない。過労自殺、いじめ自殺の損害賠償請求裁判が、どのような論理で法廷で争われ、社会学の立場からはどのように見ることができるのか。 『自殺の歴史社会学』(青弓社)の共著者の一人である明治学院大学社会学部の元森絵里子准教授に話を聞いた。 ――一時期の年間自殺者3万人超からは下回ったとはいえ、現在でも自殺のニュースを目にすることは多いと感じます。今回、自殺をテーマにした理由とは? 元森:歴史社会学の研究会を共著者である貞包英之さんや野上元さんたちと開くにあた
4月3日から新年度が本格的にスタート。新入社員は社会人デビューを果たしたばかりだが、Twitterにはすでに「仕事をやっていられない」「もう辞めました」などのネガティブな投稿が相次いでいる。 他の退社ツイートを見る たとえば、こんな投稿。 【画像参照】 三浦瑠麗 ネタかなぁって思っちゃう部分もあるし、でも同時に私、辞めそうだなって思った。1週間半ぐらいで限界がくる可能性は結構、高いですね。 松村未央アナウンサー ちなみに、会社で働いた経験は? 三浦 会社っていうか、東大(※三浦さんは現在、東京大学政策ビジョン研究センター講師)って官庁にすごい組織が似ているんですよ。たとえば、予算も第1次、第2次、第3次ってやるんですよ。私が予算を作っているんですよ。やばいですよね? 松浦茂樹(スマートニュース) いやいやいや、やばくはないです(笑)。 松村 松浦さん、こういった新入社員
多摩川河川敷に住み、犬を多頭飼いするホームレスの男性(70)について、TBSが「犬男爵」「人間の皮を被った化け物」などと報じた。TBSは「やらせ」や不適切な表現があったことを謝罪したものの、男性に付いたイメージを払拭するものではない。果たしてどんな人物なのか。この男性を直撃してみると、意外な素顔が垣間見られた。(社会部 天野健作、写真も) 東京都調布市の多摩川河川敷の竹やぶの中に目指す場所はあった。周囲は公園で、ジョギングする人や弁当を広げ談笑する家族連れもいた。電話などでアポが取れるはずもなく、直撃するしかない。ワン、ワン、ワン。ごみなどが散乱した竹やぶに一歩足を踏み入れると、盛んに犬が吠え始めた。 すみません-。入り口とおぼしき板の前で声をかけるも、音沙汰なし。さらに踏み入れると犬の吠え声が一層大きくなった。すると、帽子をかぶって汚れた服装の男性が出てきた。こちらが名乗って話を聞き
50歳前後の結婚「アラフィフ婚」がじわりじわりと増えている。出産育児を想定せず、男女とも余生を見据えているのが特徴だ。 雇用均等法第一世代やバブル世代に当たるこの年代は、育児と仕事の両立が今よりずっと困難で、寿退社や女性の年齢=クリスマスケーキ論がまかり通った時代を生きてきた。仕事や介護が背景にあったり、何となくだったり、独り身だった理由はそれぞれだが、後半の人生を共にするパートナーを見つけ、歩み始めている。(ライター・滝川麻衣子) ●きっかけは入院 今年の1月に入籍した藤本香さん(49)=仮名=が結婚を本気で考えたのは、子宮筋腫の発覚がきっかけだった。アパレル業界で長年働く藤本さんは、柔らかな声が印象的な鈴木京香似の美人だ。 病気が見つかるまでは、現場の教育係として全国を飛び回る日々を過ごしてきた。しかし、手術と療養のために1カ月の休職をすると、立ち止まらないわけにはいかなかった
「夫婦にはさまざまな“幸せの形”」がある。そう語るのは、Facebookで「子どものいない人生を考える会」を運営する朝生容子(あそうようこ)氏だ。キャリアコンサルタントとして、さまざまな子どものいない夫婦の悩みに答えてきた傍ら、自身も不妊治療経験があり、結果として子どものいない人生を歩んでいる。今回は、子どもがいない夫婦のリアルについて、朝生氏にお話を伺う。 【動画で解説】6組に1組が悩む「不妊」 卵子の残存数予測と不妊治療が可能な“残り時間” 「『子どもを持つべきだ』と考える夫婦が減っているのは事実です(※1)。子どもがいても2人目はためらうという人も多い。その理由は晩婚化が進んだため、高齢出産を避けたいというものが第一にあげられます。また、夫婦が自分のライフスタイルを重視するようになり、結果として子どものいる生活を選ばなかったという例も増えているように思います」(朝生氏、以下同) (
亡くなっても誰からも発見されず、無残に虫の餌食になる痛ましい孤独死者数は、この10年間で3倍にも増加している。その中でも急速に増えているのが40代からの「団塊ジュニア」世代だ。今なぜ彼らは「孤独に死する」のか? その実態に迫る。 ◆最も多い孤独死は離婚後の一人暮らし 大阪府に住む50代の男性は、死後3週間で床に突っ伏した状態で、近隣住民からの通報で発見された。20代前半で結婚し、妻、娘とともに家庭生活を送っていたが、40代半ばで離婚してからは妻子とは疎遠に。その最期は、もがくような姿で亡くなっていた。部屋には小豆のようなハエのサナギが床一面に散らばり、蛆が這い回る、あまりにも無残な状態だった。変わり果てた父親の末路に、遺体確認にきた娘は絶句していたという。そうした離婚男性の孤独死が近年多発していると、大阪で特殊清掃を営むダイウンの山本直嵩氏は証言する。 「離婚した男性は、引け目を感じ
本日の毎日新聞の人生相談に、ギャンブル依存症についてのご質問が掲載されました。 37歳の、結婚して奥様もお子さんもいらっしゃる息子さんが、ギャンブルのために度々の無心。どうしたらよいか?というお母様の悲痛な叫びです。 それに対する、作家 高橋源一郎氏のご回答がこちらです。 ギャンブル依存抜けさせたい=回答者・高橋源一郎(毎日新聞) ギャンブル依存症について書かれたもので、私が目にした中で、史上最悪の、無知と無理解、その上、無責任で残酷な回答だと思いました。 依存症の患者は、ギャンブルの何に惹(ひ)かれるのだと思われますか? 理解し難いかもしれませんが、実は「徹底的に負けること」です。 負けて負けて負けて死に近いところまで行くこと。 それが、彼らの(無意識の)願望です。 そこまで追いこまれ、ぎりぎりのところで死から生に戻ってくる。 高橋氏は、無頼派小説の読み過ぎか、はたまた破天荒な生活に憧れ
22年目の3月20日を迎えた。 あの日に起きた地下鉄サリン事件によって、13人が死亡、6000人以上がサリン中毒となった。中には重症に陥り、今も重篤な後遺症に苦しむ被害者もいる。 さらに甚大な被害の可能性も……これだけでも、十分に重大で深刻な事件だが、実はこれよりはるかに甚大な被害が発生していた可能性もあった。 それを防ぐのに、「サリン残留物を検出 山梨の山ろく『松本事件』直後 関連解明急ぐ 長野・山梨県警合同で」と題する1995年1月1日付読売新聞の記事が果たした役割は大きい。記事は、教団の名前は出さないものの、前年に起きた松本サリン事件を捜査している警察が、オウム真理教の関与を疑っていることを報じていた。 1995年1月1日付読売新聞一面のスクープ記事この報道にオウムは慌てふためき、ストックしてあったサリンをすべて処分した。その作業に当たった土谷正実と中川智正は、中毒症状を呈して治療を
2分の1成人式、子どもたちが親に「育ててくれてありがとう」と感謝を述べる行事。 先日、私が小学4年を担任していた頃にこの行事を取りやめた経験をツイートしたところ、三千リツイートを超える反響がありました。 2分の1成人式、私は小学校教員時代、直前に父親を亡くした子どもが学級にいたので取りやめた。 個人情報だからやめた理由を言うことができず、保護者から猛烈なクレームが来た。(子ども達は何も言わなかった) どうやら「今まで育ててくれてありがとう」的なことを我が子に言われたかったらしい。 https://t.co/ubgdg2ZFq0 — 青赤元教員 (@makoto_touwa) 2016年12月29日 今回改めて、2分の1成人式をやめるべき理由について、5つにまとめました。 1.いらぬ苦痛を受ける子どもがいる 何といってもこの理由です。この行事によって苦しむ子どもが確実にいます。 私が挙げられ
【AFP=時事】関根颯姫(Satsuki Sekine)さん(15)の家は、2011年の東日本大震災の津波に破壊され、続く原発事故のパニックの中で家族は避難した。しかし関根さんにとって震災以上に残酷だったのは、避難した先の地域で受けたいじめだった。 【関連写真】笑顔を見せるふたば未来学園高等学校演劇部の生徒ら 関根さんの新しい同級生たちは同情を示すどころか、言葉の暴力を浴びせた。弱者や周りと違う人がのけ者にされやすい日本でよくみられる差別の一種だ。「『福島の子だから』とか『放射能がうつるから』とか」──事故を起こした福島第1原子力発電所から遠く離れた避難先で、関根さんはこうした言葉でいじめられ、それに耐えた。 自宅が地震で半壊して津波に流された上に「原発事故まであって、精神的にもきていて。親戚の人も津浪に流されて死んでしまって」と関根さんはAFPに語った。さらに新しい学校でいじめに遭い、「
【AFP=時事】巨匠レオナルド・ダビンチ(Leonardo da Vinci)の代表作「モナリザ(Mona Lisa)」が見せる有名なほほ笑みは、しばしば意味深長と評され、数世紀にわたり調査や議論の対象となってきた。だが、この表情の意味を読み取ることは、実はそこまで難しくなかったようだ。 【写真】ダビンチが描いた「若かりしモナリザ」 モナリザの微笑を見た人々のほぼ全員が、明確な「喜び」の感情を読み取ったとの実験結果が10日、発表された。研究に参加した独フライブルク大学(University of Freiburg)の脳科学者ユルゲン・コルンマイヤー(Juergen Kornmeier)氏はAFPに対し、実験結果について「われわれは本当に驚いた」と語っている。 モナリザの表情は謎めいた感情の象徴とされ、多くの人にとって最初は優しい笑顔に見えるものの、長く鑑賞すればするほど、あざけりや悲し
ある日突然、自分や身内が凶悪犯罪の被害者になったとしたら? しかも、その後の生活補償が何もないとしたら? そうした苦しみの中で、砂を噛むような日々を送っている人たちがいる。例えば、渡邉保さん(68)のケース。渡邉さんは17年前、22歳だった長女を近所の男に乱暴目的で殺害された。男は無期懲役。しかし、民事訴訟で男から勝ち取ったはずの損害賠償金5500万円は支払われていない。被害者の喪失感は金で埋まるものではないとはいえ、平穏な日常を奪われた上に補償もない「二重の苦しみ」。彼らの胸のうちとは。(Yahoo!ニュース編集部)
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く