漫画は、「子供のためのもの」とか「子供っぽい娯楽」というイメージで語られる事も多い。漫画を読む大人が非難される理由の多くは、「そんな子供っぽい娯楽にうつつを抜かして、世間に肩身の狭くなるような事は、後生だから止めてください」というものである。 しかし私はあえて言おう、歴史をひもとくなら、漫画は元々大人のためのものとして生まれた、と。 大体、漫画を子供っぽいと非難する人でさえも、サザエさんの漫画やアニメに限っては、なぜか喜んで見たりするものだ。 日本の漫画の歴史としてよく引き合いに出されるのが「鳥獣戯画」や「北斎漫画」だが、これらを漫画の起源とするのには賛否両論あるだろう。しかしこれらを除外し、明治以降に限定するとしても、事の起こりはやはり大人向けの漫画の一種である、政治風刺等を題材にした「ポンチ」だろう。現代の新聞にも政治面に時々載っている、一コマ漫画のことである。 その後、新聞の一コマ漫