英リバプール(Liverpool)で観測された満月(2013年6月24日撮影、資料写真)。(c)AFP/Paul Ellis 【7月9日 AFP】月の塵(ちり)が機器類や人間に及ぼす影響にはまだ不明な点が多く、月再訪を妨げる脅威となる恐れがあるとの研究が、5日に閉幕した英王立天文学会(Royal Astronomical Society、RAS)の年次会議で発表された。 同会議での研究発表によると、月の重要区域で、着陸や探査によって舞い上がったちりは、一時的に月の重力に打ち勝つ大きさの静電気力を得ることが、英国とフランスの科学者らが行ったシミュレーションで明らかになったという。その結果、ちりは月面上空の高所に残存して、粘着性の研磨微粒子でできた灰色の薄雲を形成する。この微粒子が視界を遮り、太陽電池パネルの表面を覆い、機器の可動部分を動かなくする恐れがあるという。 さらに、月のちりの中には鉄