さて前回の続きだが、まだ序文の冒頭だということに絶望しないでもらいたい。闇はまだまだ深いのである。今回は、主に法律をめぐる問題について。 現代人の第一の社会常識は、他人の土地や資本を借りたら、利子をつけて返却しなければならない。なぜなら、他人の土地や資本は、私的所有権が絶対であり、売買によってしか所有権は移転しないからである。 第二の社会常識は、債務不履行は自由契約の原則に反する。債務不履行の場合には、抵当・担保が質流れになって清算され、債務の返済がなされなくてはならない。返済は絶対の義務である。 第三の社会常識は、自由契約での貸借契約がつづくかぎり、利息制限法の下でも利子は無限に増殖するので、債務者はどんなに巨額になっても返済しなければならない。 以上の原則から成り立っている近代債権論は、債権者の権利保護を優先しており、債務者の免責はなきに等しい。(3) まず「第一の社会常識」について、