ケルト妖精学 (ちくま学芸文庫) 作者: 井村君江出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2003/11メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (4件) を見る第2部第3章「アーサー王物語のフェ」 1136年、モンマスのジェフリーによって書かれたラテン語の歴史書『ブリテン王列伝』がアーサー王物語の源泉となっており、トマス・マロリーの『アーサー王の死』などの後のアーサー王物語はこれを骨子にしている。モンマスの書では、アーサーは魔法使いマーリンの魔術によって生を受け、実在の人物とされるアーサー王の物語を超自然的な要素を加えながら語っている。12世紀に、アンジュー朝を築いたノルマン系のヘンリー2世はアーサー王伝説を改変し、ブリテン人の王アーサーがサクソン人を倒すような物語構成へと仕立て上げた。これにより、自身の王権とアーサー王物語を結びつけたのである。1155年ノルマンの詩人ワース