作曲家トマス・タリス、ウィリアム・バード、劇作家ウィリアム・シェイクスピア。この3人には共通点がある。エリザベス朝時代のイギリスを生き、カトリックの信仰を持ちながらも、英国国教会に寄り添いながら生きたというところだ。 最もれっきとしたカトリック信者であったバードと、カトリック信者の息子でありつつも国教会の徒として生きたシェイクスピアでは事情は異なっている。幼い頃にカトリック教徒の迫害を目の当たりにし、父親ジョンも英国国教会の国教忌避者ブラックリストに掲載されていたというシェイクスピアは、外形的には英国国教徒であったし、カトリックの信仰を表ざたとすることはなかった。 シェイクスピアのカトリック的信仰を推測できる演劇の一つとして『マクベス』がある。この劇は、かの有名な火薬陰謀事件の直後に書かれた。カトリック教徒のガイ・フォークスが企てた爆破が未然に防がれ、フォークスが処刑されたという事件である
![2008-08-06](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/06a15c64ba0ceec233d86d71001ebb29a9dcbf5d/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn.blog.st-hatena.com%2Fimages%2Ftheme%2Fog-image-1500.png)