田中秀征:私が見た宮沢喜一さんと保守本流政治(3)〜保守本流は「社会的公正」と「国際協力」でよみがえる (前回記事はこちら) 宮沢さんは“保守本流”の申し子と言われてきた。 保守本流とは通常、昭和20年代の吉田(茂)自由党の流れを汲む人たちのことを言っている。 すなわち、現行憲法の制定やサンフランシスコ講和条約、日米安全保障条約などの戦後日本の基本的枠組づくりに一義的な責任を有する流れに属する人たちだ。その“本流の中の主流”となってきたのが、吉田茂、池田勇人、宮沢喜一と続く『宏池会』である。 旧自由党系の流れを汲む“保守本流” 1955年の11月、自由党と民主党が保守合同して現在の自由民主党が結成される。それから旧民主党系の人たちは“保守傍流”のような扱いを受けることになる。 鳩山一郎、岸信介氏に代表される旧民主党は、公職追放が解除された人たちや、昭和20年代に自由党以外の保