各紙は、消費税でも、再稼動でも、決断したこと自体を評価しているようだが、本当に、決めたと言えるのかね。筆者には、既定路線で押し切っただけにしか見えない。厳しいように聞こえようが、絶対反対のような非現実的な「わら人形」を打ち負かしても、大した功績とは言えまい。 消費税について言えば、成長との整合性を取る方法を深めることが正しい対し方であり、より良い戦略へ止揚することになったはずだが、実際は、1997年以上に強引な引き上げ方法を決めただけであった。あとは、それに耐えられるほど景気が強いことを祈るのみである。運に頼るとなると、もはや戦略の名には値しない。 原子力について言えば、原発の新設には経済合理性が失われたのだから、撤退という戦略を政治決断した上で、その道程の戦術だけを検討させるべきだった。今のままでは、福島第一の事故などなかったように、国民の忘却につれ、元へと戻るだけであろう。電源車くらい