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ブックマーク / akehyon.hatenablog.com (3)

  • 2009-07-29

    「歹」(ガツへん、もしくはいちたへん)は、ただでさえおそろしい字の集まりです。「骨」や「咼」の上部と共通し、要するに人骨から出来た象形文字のため、このヘンを含む文字は、「死」とか、「殉」とか、「残」(もともとは、バラバラになった骨が残っていること)とか、「殲」とか、おどろおどろしい文字が目白押しです。 仲でも、「列」がこわい。 実はこの「列」は、もとの字体はこうではなく、「歹」の上に縦棒三がついた形だった。JISにないので表示できませんが、「髪の毛が残った人骨」だそうです。その音が「レツ」なので、「列」の系列の字はだいたい「レツ」に類する音です(例、烈、冽、裂、迾、姴など)。 しかし、そのおそろしい部分を持っているJIS漢字が一つだけある。そう、新常用漢字にも入る可能性の高い、「挨拶」の「拶」なのですよ。この「拶」の字を見るたびに私は、髪の毛のついたしゃれこうべを思い浮かべます。なんてお

    2009-07-29
  • 2008-01-05

    これも遅ればせながら読んだ。 戦時中、言論統制の親玉として恐れられ、戦後はまさに言論弾圧の当事者として出版界からの激しい非難を受けた鈴木庫三陸軍少佐。だがその実像は悪玉イメージとは大きく異なり、茨城の貧農に生まれ、軍の中で必死に勉強することによって立身出世を遂げた苦労人であった。彼は奢侈を嫌い、宴席を嫌う、自分にも他人にも厳しい道徳家であった。軍で働きながら日大夜間部を首席で卒業し、東大文学部教育学科に学んだ。著者は鈴木の日記という一次資料から、出版人・言論人が彼を恐れたのは、彼が軍人というよりむしろ、学者であり、自分たちと近い所にいたからではないかと分析する。また、陸軍・海軍の対立も、背後に見え隠れする。スマートな海軍、泥くさい陸軍というイメージが当時はあったのだ。 日記からすると、鈴木の思想は、むしろソ連型の国家社会主義に近い。鈴木は、裕福な生まれの者が贅沢を行うの嫌い、経済人たちが利

    2008-01-05
    ushiwatat
    ushiwatat 2008/01/06
    佐藤卓己『言論統制』(中公新書)。
  • 2007-12-03

    最近、新しく出た漢和辞典を2冊買ってしまいました。 一冊は、新潮の『新潮日語漢和辞典』。日語の表記に重点を置いたとのことで、国字や、熟字訓などが豊富に入っています。親字数は15475字。字源については白川説を基としています。 もう一つは、「類書中最大の情報」として親字数約17000字を収録した学研の『漢字源』。藤堂明保氏(故人)が編纂した「学研漢和大辞典」を基にし、JISの第4水準までと補助漢字はすべて収録、ユニコードもついてます。 ちなみに、それまで使っていた漢和辞典は、家では大修館の『漢語林』、大学の研究室では白川静『字統』と岩波の『新漢語辞典』です。もちろん、これからも併用します。 学生時代から私は漢字好きで、実家にも、このレベルの中辞典が、6冊ごろごろ転がっています。つい新しいものが出ると欲しくなるのですよ。 私が中高生のころ、字源説といえば、藤堂明保の『漢字語源事典』と加藤

    2007-12-03
    ushiwatat
    ushiwatat 2007/12/15
    漢和辞典に見る、字源説の説文解字派、音韻論派、白川静派、さらに諸橋大漢和について等。
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