人類の夢、不老不死は、まだ現実のものとなっていない。しかし、自然界には、不老不死を実現した動物が存在する。 ヒドラはクラゲやイソギンチャクなどと同じ刺胞動物に属する、不老不死の動物だ。淡水環境に生息し、体長はおよそ1センチメートルほどで、頭に長い触手をもつ。この触手には刺胞とよばれる毒針のような器官があり、これで動物プランクトンなどをバシっと麻痺させて補食する(下はミジンコを捕らえるヒドラの動画)。 ヒドラは100年ほど前から不死身説が唱えられていたが、この生き物が不死身であるというコンセンサスがとれたのは、割と最近のことだ。 アメリカのMartinez博士は、無性生殖するヒドラを1匹ずつ容器に入れて飼育し、継続して観察した。産まれた個体がいれば、すぐさま取り除き、4年間にわたってヒドラが死ぬかどうかを調査した。 その結果、4年の間に死亡するヒドラは、ほとんど見られなかった。もちろん、もっ