兵庫県姫路市が7月、安倍政権を批判するポスター掲示や発言があったことを理由に催しを中止させた問題で、市は「中止は集会、表現の自由を保障した憲法に違反していた」とし、主催した西播地域労働組合総連合(西播労連)に対し、正式に謝罪することを決めた。西播労連はこれを受け、市を相手取り約220万円の損害賠償を求めて神戸地裁姫路支部に起こした訴訟を取り下げる。 催しは西播労連が7月24日に開いた「駅前文化祭」。市などによると、市が管理する「姫路駅北にぎわい交流広場」で、「アベ政治を許さない」と記したビラが掲示されたり、「安倍政治にノーと訴えましょう」との発言が続いたりしたため、広場の運営を市から委託されている業者のスタッフが、市の指示を受けて催しの中止を求めたという。 市は8月に謝罪する意向を示していたが、西播労連側は「形だけの謝罪では終わりにできない」として提訴。「中止は違憲」と認めることなどを市に