断頭台の露と消えたフランス王妃マリー・アントワネットは、ルイ16世となるフランス王太子と結婚した際、結婚証書にうっかりインクのしみを付けた。それは後の悲劇の前兆と解されている。 同じように、あれも前兆だったかもしれない。9月1日の民進党代表選で「本命」とされた前原誠司元国交大臣が、その演説のクライマックスで噛んでしまった件だ。 「24年間の国会議員のすべてをかけて、乾坤一擲(けんこんいってき)の勝負、ぜひ私に荒波の先頭に立たせてください!どうかみなさん方、もう一度みなさん方と一緒に、政権交代をジツヨウシハイ……」 緊張で思わず力んでしまったのだろう。舌が回らなかった前原氏は照れ臭そうに笑い、「失礼しました」と謝った。 超重要ポスト「幹事長」を誰にするか この時の勝負の女神は、まだ前原氏に微笑んでいるように見えた。前原氏は502ポイント対332ポイントで枝野幸男元幹事長を下している。国会議員