見城宗忠住職=東京都稲城市 【渡辺周、上田真由美】高野山真言宗の八事山興正寺(やごとさんこうしょうじ)が、見習いに故人の弔いを任せたことを報じた後、朝日新聞名古屋報道センターに葬儀や法事に関するご意見や体験談が寄せられました。多かったのは「なぜ高額なのか」といった費用についてでした。良い葬儀には多額のお金が必要なのでしょうか? 異論を唱え、「ぼったくりは許さない」と活動している僧侶を取材しました。 「ちょっといいですか」 臨済宗大徳寺派普門禅庵(東京都稲城市)の見城宗忠(そうちゅう)住職(56)が口を挟む。葬儀業者が遺族に説明している最中だ。棺、花祭壇、霊柩車(れいきゅうしゃ)……。業者は、あれよあれよという間に高額な提案をする。同じ花祭壇なのに業者によって価格が3倍も違うこともある。見城住職は「そんなに払う必要はない」と釘を刺す。 約10年前から、こうして葬儀の打ち合わせに参加し