【ポルトープランス=浜砂雅一、ニューヨーク=佐々木良寿】大地震に襲われたハイチの首都ポルトープランスでは16日、略奪行為などで治安悪化が一層深刻化し、多くの被災者が食料や安全を求めて首都から避難し始めた。 17日に現地入り予定の潘基文(パンギムン)国連事務総長は16日、ハイチ安定化派遣団トップのヘディ・アナビ事務総長特別代表(チュニジア出身)ら、現地の国連幹部3人が遺体で収容されたことを明らかにした。 AFP通信などによると、首都の一部地域では、武装強盗団が商店や一般住宅で略奪行為を行い、警察当局もほとんど手に負えない状態だという。16日には、隣国ドミニカ共和国の援助関係者2人が何者かに銃で撃たれ、重傷を負った。 被災者の多くは治安悪化や今なお続く余震の恐怖から逃れるため、徒歩や車で首都から比較的被害が少なかった郊外へと移動を始めた。現地入りしたクリントン米国務長官は16日、郊外に脱出した