大手自動車メーカーなどでつくる日本自動車工業会(自工会)は19日、夏の電力不足に対応するため、7〜9月の3か月間、加盟各社の工場が木曜と金曜を休業日とし、代わりに土曜と日曜を稼働日とすることを正式に発表した。 電力消費が少ない土日に生産を移すことで、1週間の電力消費の平準化につなげたい考えだ。業界全体で、工場の稼働を平日から休日に移すのは自動車業界が初めてとなる。 19日の記者会見で、自工会の志賀俊之会長(日産自動車最高執行責任者=COO)は「コストも抑えられ、生産活動への影響も少ない対策だ」と意義を強調した。 土日の稼働は、産別の労働組合である自動車総連とも大筋で合意しているという。 日本自動車部品工業会も支持しており、大手部品メーカーの多くも同様の対策を取る見通しだ。ただ、自動車業界以外の企業と取引がある部品メーカーや素材メーカーでは、取引先の休日が分散し、工場の停止が難しくなるという