「あなたがここにいてほしい」――。こんな英語のメッセージが添えられた折り鶴が、核兵器禁止条約交渉が続く国連の議場にある日本政府代表の席に置かれている。唯一の戦争被爆国でありながら、会議をボイコットした日本政府に対する落胆と批判のメッセージだ。 折り鶴を置いたNGO関係者は朝日新聞の取材に、「日本政府に『国民や被爆者に対する責任があるんだ』と気付かせたい」と思いを語った。折り鶴は平和のシンボルであり、オバマ前米大統領が昨年5月に広島を訪問した際も、自ら作った折り鶴を広島市に寄贈している。(ニューヨーク=松尾一郎)