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ブックマーク / www.editage.jp (14)

  • 7つの一般的な査読方式

    査読(ピアレビュー) とは、それぞれの分野の専門家が、科学的・学術的成果物を評価することです。査読は学術出版に不可欠なプロセスであり、各ジャーナルが設けている対象範囲やクオリティの基準に合った論文のみを出版するためのプロセスです。各ジャーナルには、それぞれのアプローチ法や理念に基づいた独自の査読プロセスがあります。査読は時代とともに進化しており、今日の学術出版界にはさまざまな査読方式があります。以下の図は、現在使われているもっとも一般的な査読方式をまとめたものです。 7つの一般的な査読方式 1. Single Blind Peer Review(シングルブラインド・ピアレビュー、一重盲査読) 著者には、査読者が誰なのか分かりません。査読者には、論文のアクセプト/リジェクトを決める時点も含め、査読プロセス全体を通して著者が誰なのか分かった状態で進められます。 2. Double Blind

    7つの一般的な査読方式
  • 「家に帰りたい。制服を脱ぎ捨てて、この場を去りたい」

    私は、ブラジル南部にある平凡な公立大学の研究者です。ニュースをよく見ている方は、このプロフィールだけで、私がこの記事で何を書こうとしているのを予測できるはずです。ピンとこない方は、ぜひ続きを読んでみてください。 科学者になること、大学で教鞭を振るうことは、昔からの夢でした。これほど重要でやりがいのある仕事は、ほかにないと信じていました。そしてその夢は、2011年に叶いました。当時は、大学の改善と拡張を目指す政府の方針によって、公立大学に潤沢な予算が割り当てられていました。ブラジル史上初めて、大学がさまざまな層の人を受け入れ始め、ブラジル中の低所得層の学生が、進学と学位取得を目指すことのできる時代でした。しかし、残念ながら、科学や研究にその恩恵が下りてくることはありませんでした。 ブラジルは、研究者が研究費を獲得する機会に乏しく、最先端の研究を実施できるテクノロジーとインフラを備えた研究所や

    「家に帰りたい。制服を脱ぎ捨てて、この場を去りたい」
  • 論文掲載後の著作権にまつわるあれこれ

    [記事はウォルターズ・クルワー(Walters-Kluwer)社の著者向けニュースレター、Author Resource Reviewに掲載されたものを、許可を得てここに再掲載したものです。] 自分で執筆・編集をした論文であっても、一旦ジャーナルに投稿され受理されると、その著作権はジャーナル側が持つことになります。唯一の例外は、OA(オープンアクセス)での出版です。では、自分の論文を再利用したい場合はどうすればよいのでしょうか? 自分の権利について理解するため、論文投稿前に、必ず著作権譲渡契約書(copyright transfer agreement, CTA)に目を通すようにしましょう。CTAは、著者の著作権のほか、論文を再利用する際のルールについて解説しています。 記事では、ウォルターズ・クルワー社のジャーナルを例に、著作権に関するあらゆる側面について解説したいと思います。 自分

    論文掲載後の著作権にまつわるあれこれ
  • 信頼できるオープンアクセス誌を選ぶためのヒント

    オープンアクセス(OA)での論文出版を躊躇する研究者が多いのには、さまざまな理由があります。OAジャーナルに論文を投稿して無料公開することへの消極的な姿勢は、OAにまつわるいくつかの誤解によって引き起こされている場合があります。OAジャーナル選びに失敗しないためには、信頼できるOAジャーナルとそうでないジャーナルを見分けられるようになる必要があります。 このスライドでは、論文を投稿するOAジャーナルを選ぶ前に確認しておくべき事項をまとめました。これらを確認することで、そのジャーナルが信頼できるかどうかを見きわめることができるでしょう。

    信頼できるオープンアクセス誌を選ぶためのヒント
  • 助成金申請書に欠かせない9大要素

    実現させたい研究プロジェクトがあると想像してみてください。プロジェクトを始動させるには、まず、予算を支給するに価するプロジェクトであることを、助成委員会に認めてもらう必要があります。そのためには、説得力のある助成金申請書を書かなければなりません。 研究者の多くは、助成金申請書に書くべきことを明確に理解していません。このインフォグラフィックには、予算獲得の可能性を高めるための、助成金申請書に書くべき9つの主な項目がまとめられています。 ※こちらの図はPDF版のダウンロードが可能です。プリントするなどして参考資料としてお気軽にご利用ください。 助成金申請書に欠かせない9大要素 Q. 助成金申請書とは? 研究予算を受給するための申請書です。 Q. なぜ効果的な助成金申請書を書くことが重要なのか? 研究を行うには資金が必要ですが、資金の獲得は容易ではありません。したがって、助成委員会に、説得力のあ

    助成金申請書に欠かせない9大要素
  • カバーレターの書き方

    カバーレターとは、論文投稿先ジャーナルの編集者が最初に目にするものであり、自分の研究をアピールするためのものです。したがってカバーレターでは、ジャーナルの対象範囲にマッチしたテーマの、出版価値のある論文であることを説明しなければなりません。 このスライドでは、論文投稿時の優れたカバーレターの書き方を紹介し、以下の内容について説明しています: 1. カバーレターとは何か? 2. カバーレターとタイトルページの違い 3. カバーレターが重要である理由 4. カバーレターに欠かせない基情報 5. 必要に応じて記載すべき補足情報 6. 参考資料 関連記事: カバーレターを書くときにやっていいこと、ダメなことカバーレターを成功させるための秘訣カバーレターを究める:伝えるべき情報と書くときのヒント

    カバーレターの書き方
  • Project DEALを支持するマックス・プランク学術振興協会が、エルゼビアとの購読契約を廃止

    世界最大の研究組織の1つであるマックス・プランク学術振興協会(ドイツ)は、オープンアクセス支持の表明として、エルゼビアとの購読契約を更新しないことを発表しました。契約は2018年12月31日で満了を迎え、その後、協会員はエルゼビア誌へのアクセスを失うことになります。 ドイツは、高額な購読料やオープンアクセス化を巡るエルゼビアとの交渉を、最前線に立って進めてきました。マックス・プランク学術振興協会は、Alliance of Science Organizationsが中心になって大手出版社との新たなライセンス契約の締結を目指して活動するコンソーシアム、「Project DEAL」の一員です。エルゼビアの編集者や編集委員を務めていた同協会の一部の研究者は、エルゼビアとのコンソーシアムの交渉が膠着状態だった2017年に、その職を辞しています。 マックス・プランク学術振興協会のマーティン・ストラッ

    Project DEALを支持するマックス・プランク学術振興協会が、エルゼビアとの購読契約を廃止
  • オープンアクセス出版のメリットとは?

    によって発表されたものを、許可を得てここに再掲載したものです。] 多くの研究者は、オープンアクセスジャーナルで論文を発表することに消極的です。その理由として、オープンアクセスという選択肢や、そのメリットに関する知識がないこと、そしてハゲタカ出版社の餌になることへの恐怖心が挙げられます。以下の図は、オープンアクセスに関するよくある疑問に答えるものです。オープンアクセス出版のメリットや、学術出版界でオープンアクセスが重視される理由などがまとめられています。 【オープンアクセス出版のメリットとは?】 ・露出が増加 オープンアクセスで出版された論文は、購読型ジャーナルで出版された論文よりも露出が増える: ‐フルテキストのダウンロード数 >>> 89%多い ‐PDF版のダウンロード数 >>> 42%多い ‐読者数(正味) >>> 23%多い (ソース:http://dx.doi.org/10.11

    オープンアクセス出版のメリットとは?
  • ずさんな科学と闘うには―学術出版関係者の役割

    レックス・ブーテ教授は、アムステルダム自由大学で方法論と公正性の教育と研究に取り組んでいます。インタビューの前半では、オランダ研究公正ネットワーク(Netherlands Research Integrity Network、NRIN)について、そして倫理ガイドラインに関する教育を強化する必要性について伺いました。 後半では、研究公正というテーマをより深く掘り下げ、ブーテ教授の個人的見解も含めて、再現不可能性の危機の根にある問題についてお話を伺いました。「ずさんな科学(sloppy science)」という怪物と闘うために、学術出版の関係各者(科学者、ジャーナル、出版社、図書館、学術機関)が何をすべきか、というトピックは、インタビューのハイライトとなりました。 ブーテ教授の詳しいプロフィールは、インタビュー前半の記事とこちらのページでご覧頂けます。 好ましくない研究行為(questi

    ずさんな科学と闘うには―学術出版関係者の役割
  • ハゲタカ出版社から研究を守るためのシンプルな方法

    [記事はウォルターズ・クルワー(Walters-Kluwer)社の著者向けニュースレター、Author Resource Reviewに掲載されたものを、許可を得てここに再掲載したものです。] 一見まともにみえるジャーナルから、論文を投稿しないかという招待メールが送られてくることがよくあります。聞いたことのあるジャーナル名で、編集委員会にはまっとうな経歴を持つ専門家がいて、インパクトファクターも上位というジャーナルさえあります。このような招待は、都合の良い査読・出版条件を約束しているので、魅力的です。もし私が新米研究者で、論文発表への意欲が高く、出版業界の基準をよく知らなかったなら、招待に応じてしまうかもしれません。いざ投稿する段になって、高額な論文処理費用を支払わなければならないことを知り、その上論文はほとんどまったく宣伝されないと分かって、愕然とすることでしょう。かくしてまた一人、ハ

    ハゲタカ出版社から研究を守るためのシンプルな方法
  • 重複出版と同時投稿の罠

    イントロダクション 研究や出版での倫理的行動は、誠実な学術的、科学的研究には不可欠です。今日ではほとんどのジャーナルがこの点を切実に認識しており、彼らはこれらの問題に関する方針1-6を発行し、「出版倫理に基づくベストプラクティスの認識と遵守」5を著者に求めています。この記事では、非倫理的とみなされる、蔓延した2つの関連する出版行為、重複出版と同時投稿について取り上げます。記事は信頼性の高い国際的な出版倫理のガイドラインを参照にしています7-10。 重複出版 重複(または余剰)出版とは、出版済みの論文と質的に同類の論文を、情報源を出したりオリジナルの著作権者の許可を取得したりせずに、同じ著者が出版することです7,11,12。オリジナルと2つ目の論文には、タイトルが新しくなっていたりアブストラクトが改変されていたりなど、不必要な変更による違いがあるかもしれませんが、データセットと研究結果は

    重複出版と同時投稿の罠
  • ハゲタカ出版社を見抜くためのチェックリスト

    ハゲタカ出版社とは、多くの場合、査読という重要なプロセスを経ずに、著者に高額な論文掲載料を要求したり、出版を保証したりする出版社を指します。ハゲタカ出版社がちらつかせる安易な出版ルートは、研究者にとって好都合な申し出であるため、その罠に多くの研究者が引っかかってしまっています。このような疑わしい組織が低品質な研究を生産するビジネスを行うと、研究者のみならず、学術出版全体が損失を被る危険性があります。学術出版界を守るためにも、著者は、物と偽物のジャーナルを見分ける術を学び、自己防衛を行う必要があります。以下の図は、論文を投稿するジャーナルを選ぶ際の注意点をまとめたチェックリストです。(ジャーナルのウェブサイトをチェックする際の確認事項を中心にリスト化したものです。) ※こちらの図は、PDF版のダウンロードが可能です。プリントするなどして、参考資料としてお気軽にご利用ください。 ハゲタカ出版

    ハゲタカ出版社を見抜くためのチェックリスト
  • データ共有を拒んだ著者の論文査読を拒否:査読者の対応に賛否

    心理学の分野で起きているデータシェアリングと透明性に関する論争が、再び世間の注目を集めています。米国心理学会(APA)が発行するジャーナルの顧問編集者、ゲルト・ストルムス(Gert Storms)氏は、著者から論文の元データの共有を拒まれたために査読を拒否したことを理由に、辞職を迫られています。 ルーヴェン・カトリック大学(ベルギー)の心理学部教授を務めるストルムス氏は、データの透明性や共有の重要性を啓蒙する Peer Reviewers' Openness Initiative(査読者の開放性に関するイニシアチブ)を支持する研究者の1人です。このイニシアチブでは、規定の条件を満たさない論文に対して「査読を引き受けない、出版を認めない」ことを約束する査読者を募っています。データ共有を拒んだ著者の論文の査読依頼をストルムス氏が断ったのも、このイニシアチブに則ったということでしょう。 この問題

    データ共有を拒んだ著者の論文査読を拒否:査読者の対応に賛否
  • 雑誌の危機(Serials Crisis):国立台湾大学、エルゼビア発行誌の購読を打ち切り

    国立台湾大学(NTU)附属図書館は、高額な購読料を主な理由として、エルゼビアのジャーナルデータベース「ScienceDirect(サイエンスダイレクト)」の購読を、2017年をもって打ち切る予定であることをホームページ上で発表しました。NTUの総長、副総長、教員らも、この決定を支持しています。 同図書館は現在、エルゼビアが発行する784誌を含め、計約4700誌のジャーナルを購読しています。エルゼビアのジャーナルが購読誌全体の約17%を構成しており、購読費全体の33%を占めています。近年の購読料の高騰に対してNTUはこれまでにも対策を講じており、エルゼビアのジャーナルの購読誌数は、2008年の833誌から、2016年の784誌まで削減してきました。しかしながら購読料の高騰は著しく、状況の改善は見られませんでした。発表によると、NTUがエルゼビアのジャーナルの購読を2年間更新(2017~201

    雑誌の危機(Serials Crisis):国立台湾大学、エルゼビア発行誌の購読を打ち切り
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