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  • まつ毛が伸びる薬・グラッシュビスタ日本上陸 : 有機化学美術館・分館

    11月22 まつ毛が伸びる薬・グラッシュビスタ日上陸 カテゴリ:医薬 「日薬局方解説書」というものをご存知でしょうか。日で用いられるあらゆる薬の詳細を解説したで、その厚さは20センチ以上にも及びます。そのくらい、医薬というものは多くの種類があるわけです。 しかし、このほどその薬局方にもない全く新しいジャンルの薬、「睫毛貧毛症治療薬」というものが登場しました。睫毛貧毛症などと言われると、いったい何の病気かと思ってしまいますが、要するに塗るだけでまつ毛が伸びるという薬です。日での商品名は「グラッシュビスタ」だそうで、なんだか名前まで医薬というよりは化粧品のような響きです。 この薬の化合物名は「ビマトプロスト」で、下のような構造です。その筋の方なら一見してわかる通り、プロスタグランジンの誘導体です。 ビマトプロスト(グラッシュビスタ) プロスタグランジンはいわゆるホルモンの一種で、構造

    まつ毛が伸びる薬・グラッシュビスタ日本上陸 : 有機化学美術館・分館
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    wackyhope 2014/11/23
    "睫毛貧毛症治療薬/毛周期における成長期を延長すると推測されていますが、詳しいところはわかっていないようです"
  • 化学家紋 : 有機化学美術館・分館

    2月10 化学家紋 カテゴリ:雑記 さて先日、ツイッターで「現代家紋」というのが流行っていました。まあこんな感じ↓で、どこかで見かけたようなマークや記号を、家紋風にアレンジして遊ぼうというものです。秀逸な作品も多く、まとめもできています。 西村備山@lipoyang頭合セ三ツWiFi #現代家紋 http://t.co/BFHfaat93n2014/02/06 21:31:48 ということで、化学版の家紋というのもあると面白いかなということで、いくつか考えてみました(筆者は決してヒマを持て余しているわけではありません)。 ・亀甲 有機化学の基はやはりこれ。日の伝統文様とも違和感なくなじみます。 ・丸にフラーレン みんな大好きフラーレン。五員環を黒く塗ったほうが、紋様としては引き立つかもしれません。 ・丸に三つ水分子 水素結合している方がよいという声がありましたが、筆者の腕ではまとまりが

    化学家紋 : 有機化学美術館・分館
  • 「ヒ素生物」の衝撃 : 有機化学美術館・分館

    12月4 「ヒ素生物」の衝撃 昨日は、NASAから「宇宙生物学上の発見に関する会見」が行われるということで大いに盛り上がりました。筆者も「ついにどこかで宇宙生命がとっつかまったか」と期待したのですが、実際はカリフォルニアの塩湖で見つかった新種の細菌の話でした。なんだよ期待させやがってと一瞬思ったんですが、よく聞けばやはり凄い話で、この細菌はなんと毒性元素として知られるヒ素を体内に取り込み、DNAに組み込んで生活しているというのです。これはまあ宇宙人発見とはいわないものの、どう見ても世紀の大発見としか言いようがありません。さらにいろいろ聞くにつけ、この細菌は実に「ななななんじゃこりゃ」的な代物であるようです(論文はこちら)。 問題の細菌、GFAJ-1。 GFAJ-1と名付けられたこの細菌(こんなカメラの型番みたいなのではなく、もっと素敵な名前を考えてやってほしいですが)が見つかったのはカリフ

    「ヒ素生物」の衝撃 : 有機化学美術館・分館
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    wackyhope 2010/12/05
    NASAが公表した「宇宙生物学上の発見」についてのわかりやすい解説。
  • ノーベル化学賞にR. Heck・鈴木章・根岸英一の3氏 : 有機化学美術館・分館

    10月7 ノーベル化学賞にR. Heck・鈴木章・根岸英一の3氏 ついに、と言っていいと思いますが、クロスカップリング反応にノーベル賞が出ました。5年前、「そろそろ出るかな」と思ってこちらのページを書いたのですが、これが今ごろになって効いてきて、今日は筆者の元にも晩飯をべるヒマもないくらいに取材が殺到しました。先ほどラジオでしゃべり、明日もテレビ東京などの取材を受けることになりました。まあちょっとしたバブルというか、嬉しい悲鳴というところでしょうか。 「ノーベル賞は、個人でなく分野に与えられるものだ」という言葉があるそうですが、今回の「パラジウム触媒によるクロスカップリング反応」はまさに命中の命、有機化学で出るならここだろう、と思える分野でした。鈴木-宮浦カップリングの解説ページで述べた通り、この反応の用途は医薬・殺菌剤・液晶・有機ELなど多方面に及び、医薬だけを取っても年間数千億円

    ノーベル化学賞にR. Heck・鈴木章・根岸英一の3氏 : 有機化学美術館・分館
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    wackyhope 2010/10/09
    ノーベル賞の対象となったクロスカップリング反応の意義、貢献した他の研究者たちも列挙。
  • ホメオパシーのこと(2) : 有機化学美術館・分館

    8月29 ホメオパシーのこと(2) 前回よりの続き。 このようなわけで事件以来ネットでもホメオパシー叩きが盛り上がり、ウィキペディアなどもここのところ記述が急速に先鋭化しつつあるようです。しかしホメオパシーを信奉する人たちに、「学術会議の談話」や「科学的臨床試験の結果」を見せつけ「どうだお前らは間違っている、今すぐその信仰を捨てろ」と迫って効果があるかというと、たぶんそうではないだろうという気がします。 ホメオパシーのなど見てみると、200年の歴史があるだけあって、とうてい虚構と思わせないだけの壮大な体系が構築されていることに驚かされます。また多くの有名人の信奉者を抱え、自然への回帰と薬漬けの現代医療に対する批判という、病に苦しむ人の心を動かす物語をも備えています。治療に使われる各種のレメディも、ハイペリクム(オトギリ草)、メルクリウス(水銀)、アコナイト(トリカブト)、カレンデュラ(キ

    ホメオパシーのこと(2) : 有機化学美術館・分館
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    wackyhope 2010/08/29
    ホメオパシーへの信奉を築く構図と、ホメ含むニセ科学信仰を転進させることの課題。ニセ科学を批判的に追ってきた人達は既に十分理解してる人も多いと思うが、興味を持ち始めた人のために繰り返すことも重要。
  • ホメオパシーのこと(1) : 有機化学美術館・分館

    8月29 ホメオパシーのこと(1) さてここのところ、ホメオパシーに関する話題がマスコミやネット上をにぎわせています。山口県におけるビタミンK2不投与による乳児死亡の一件をきっかけに報道が盛り上がり、ついに日学術会議の金澤一郎会長が「ホメオパシーは荒唐無稽」とその効果を真っ向から否定する談話(PDFファイル)を発表、これが朝日新聞一面トップで扱われるほどの事態になりました。 筆者は個人的に、ホメオパシーについて関心があり、数年前からウォッチしていました。医薬研究に長く携わった者として思うところを、つらつらと書いてみます。 ホメオパシーは、水で極度に薄めた成分を砂糖玉に染み込ませたもの(レメディと呼ばれる)を投与し、体の抵抗力を引き出すという治療法です。問題はその薄め方で、よくあるレメディでは100倍希釈を30回、すなわち1060倍にも希釈していますから、元の成分は1分子たりとも残っていま

    ホメオパシーのこと(1) : 有機化学美術館・分館
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    wackyhope 2010/08/29
    医薬品研究に携わった方から見たホメオパシー問題。現代医療はホメを「現在の科学で説明できないからといって否定する」わけではない。医療の医薬が選ばれる理由を解説し、ホメは効果がないから選ばれないと指摘。
  • 酒で超伝導を起こした話 : 有機化学美術館・分館

    7月28 酒で超伝導を起こした話 さて今回は「有機化学」という筆者の守備範囲から外れますが、あまりにも面白い話題があったのでそちらで一書いてみます。 今回の主役・赤ワイン 超伝導と呼ばれる現象があります。絶対零度近くの超低温で電気抵抗が全くのゼロになってしまう現象で、1911年にカメリン・オンネスによって発見されました。 その75年後、突如として世界を揺るがす発見がありました。スイスのIBMチューリッヒ研究所にて、ランタン・バリウム・銅の酸化物がかなりの高温で超伝導を示すことが発見されたのです。やがて組成を変えることによって転移温度(超伝導を起こす温度)はさらに高まることがわかり、世界中の物理学者に大フィーバーを巻き起こすことになりました。この功績により、発見者のミューラーとベドノルツは1986年のノーベル物理学賞を受賞しています。発表から受賞までわずか半年というのは空前の記録であり、今

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    wackyhope 2010/07/29
    酒を研究対象扱いにすることで堂々と公費で酒を購入する、という妄想は酒飲みの研究者なら一度はしたことがある気がする。この研究をなんとか自分の研究と結び付けられないか考えてる研究者も多数いそうな気が。
  • 改めて、「天然」と「合成」ということ : 有機化学美術館・分館

    6月23 改めて、「天然」と「合成」ということ 先日のカルチャースクールに続き、今月末も添加物関連でお話をさせていただく機会があり、そっち方面のもぼちぼち書いていたりで、最近はの安全方面にアンテナを張っております。で、この間の週刊現代に、その手の記事がまた出ておりました。「べてはいけない 2010」だそうです。こちらで読めるようですね。 激安品が出回る現在、うさんくさい品は確かにあるのだろうと思います。ただし、そうした警告記事をどこまで信じるかというのもまた難しいところです。拙著「化学物質はなぜ嫌われるのか」でも書いた通り、こういう問題は疑うことはいくらでもできるのに、絶対安全という保証は事実上不可能であるからです。 ある添加物が「危険だ」と主張する人と、「安全だ」という人でディベートをすれば、これはもう圧倒的に前者が有利です。「動物実験で安全性を確かめた」といっても「人間では絶

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    wackyhope 2010/06/24
    「天然由来だから分解しやすい、人工だから蓄積するなどということは全くありません。「分子量が小さいため分解されにくい」というのも意味不明」
  • 研究者も表現力の時代(?) : 有機化学美術館・分館

    6月15 研究者も表現力の時代(?) 先日「化学者のつぶやき」さんにて、新創刊の「Chemical Science」誌にGIFアニメのグラフィカルアブストラクトが載っているという話題がありました。まあそっちに行くよなあやはり、という感じでしょうか。 今までも学術誌は、表紙のイラスト化、カラー化、グラフィカルアブストラクトの導入など、一貫してヴィジュアル性重視の方向に変化してきました。ACSやAngewandteなど、各ジャーナルのサイトも派手になる一方です。 で、今後は紙媒体を廃止し、ネット配信だけになることが検討されていると聞きます。となると論文はPDFファイルである必要すらなくなるかもしれず、FLASHで分子がくるくる回ったり、グラフがうねうね動いたりするジャーナルなんかもできるのかもしれません。まあそんな目がチカチカしそうな論文、誰も読みたくないかもしれませんけど。 すでに表紙などに

    研究者も表現力の時代(?) : 有機化学美術館・分館
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    wackyhope 2010/06/19
    研究者に求められるスキルの多様化から、広報的立場のニーズが大きくなるとの予見と、キャリア戦略での差別化要素とする価値ありとの見解。
  • 化学者マンガ : 有機化学美術館・分館

    1月8 化学者マンガ さとうです。明けましておめでとうございます、ってもう遅いですが。とりあえず年もよろしくお願いいたします。 新刊「医薬品クライシス〜78兆円市場の激震」は、今週中に筆者の手元に見が届く予定です。735円と、大変お求めやすい価格になっております。14日頃から都心などの書店に並び始め、16日には全国に行き渡るとのことです。アマゾンなどでももうすぐ予約可能となると思います。どうぞよろしく。 宣伝文句は”全世界で78兆円、国内7兆円の医薬品業界が「2010年問題」に揺れている。新たな稼ぎ頭が生まれないまま、ブロックバスターと呼ばれる巨大商品群が特許切れを迎えるのだ。巨額の投資とトップレベルの頭脳による熾烈な開発競争、それでも新薬が生まれなくなったのはなぜか。そもそも薬は何を「目的」とし、いかに効果を発揮するのか。一粒の薬に秘められた、最先端のサイエンスとビジネスが織りなす壮

    化学者マンガ : 有機化学美術館・分館
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    wackyhope 2010/05/07
    記念すべき?第1回。続編もできて良かったですね。
  • 化学者マンガパート2 : 有機化学美術館・分館

    5月7 化学者マンガパート2 さとうです。どうもこんばんは。 以前突然登場しました化学者マンガ、4ヶ月ぶりによもやのパート2登場です。今回は5ページに増量して帰ってまいりました。佐竹昌利作・佐藤健太郎監修ですが、実在の人物とは何の関係もありませんし似てもいません。画像はクリックで拡大します。 ※ナノプシャンの論文はこちら。ゾルバレンの論文はこちら。 カテゴリなしの他の記事

    化学者マンガパート2 : 有機化学美術館・分館
  • h-index : 有機化学美術館・分館

    4月4 h-index 最近は、仕事でいろいろな先生方の業績を調べる機会が多くあります。研究者の評価の指標にはいろいろな種類があるわけですが、やはり論文をよいジャーナルに載せること、またそれがどのくらい他研究者に引用されているかは重要な指標になります。 よく知られているのはインパクトファクター(IF)で、あるジャーナルに載った論文が、平均何回くらい引用されたかを示す数値です。ただしこれはその雑誌に対する評価であり、ある論文の評価、研究者の評価を示すものではありません。IFの高い雑誌に載った論文=よい論文、載せた研究者=優れた研究者、と単純には直結しないわけです。 ある研究者の評価として、論文の引用回数の総計は重要な指標になりえます。しかしやってみればわかりますが、正確な総引用回数を出すのは非常に大変です。論文に名前が載る際には「K. Sato」などとイニシャルだけのジャーナルが多いので、

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    wackyhope 2010/04/04
    研究者の業績(論文)の評価指標の解説。
  • 有機化学界に押し寄せる萌えの波 : 有機化学美術館・分館

    12月10 有機化学界に押し寄せる萌えの波 先日、「グラフィカルアブストラクト」というエントリで、筆者は”近い将来「萌えGA」が出現するのではないかというのが自分の予想です。”とコメントしました。そしてその日は、案外早くやってきたようです。JOCの新着をチェックしていてコケた人も多いことでしょう。これです。 著者はアメリカとデンマークの先生ですが、ご覧の通り絵のタッチは欧米のものではありません。どう見ても、WabiとSabiに続く第3の日の精神文化「Moe」を深く修めた者のみに可能な絵柄です。日でも元素の擬人化などがヒットしましたが、こちらは何とエンタルピーとエントロピーという、完全に抽象的な概念を擬人化してしまっています。Moeのスピリットは世界を制し、家日さえ上回ってしまったのかもしれません。 すでに生物学方面では、荒木飛呂彦氏の描いた絵がCell誌の表紙を飾った実例がありま

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    wackyhope 2009/12/11
    欧米の研究者らによる学術論文/WabiとSabiに続く第3の日本の精神文化「Moe」を深く修めた者のみに可能な絵柄/エンタルピーとエントロピーという、完全に抽象的な概念を擬人化
  • 100円ショップでケミストリー : 有機化学美術館・分館

    8月16 100円ショップでケミストリー 先日、東大でのブログ「科学が変わる、化学が変える。」にて、水野先生の研究を取り上げさせていただきました。水野研ではポリオキソメタレートの研究がメインであり、通常の有機化合物とは少々勝手が違う化合物群です。手持ちの分子模型セットでは作れない構造でしたので、自分でペーパーモデルを作ってみたりしていたのですが、今一歩しっくりきません。 というわけで何かいいものはないものか考えていたわけですが、先日100円ショップ「ダイソー」にて「これは!」というアイテムを発見いたしました。 磁石の棒と、パチンコ玉がセットになっており、これをくっつけていろいろと造形ができるというものです。これはよいではないか、と思って購入したのですが、惜しむらくは1セット(105円)に球が5個と棒が5しか入っていません。これではシクロペンタンひとつ作っておしまいです。子どものおもちゃと

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    wackyhope 2009/09/13
    100円ショップの商品で分子模型を作ってみたエントリ。100円ショップにも工夫で使える良い素材が転がっているかもという事例。
  • 雨の匂い : 有機化学美術館・分館

    9月12 雨の匂い 日は筆者の住む関東も久々の雨でした。ということで雨と化学の話でも。 雨が降り出すと、独特の匂いがすることがあります。といっても雨そのものは基的にただの水ですから、匂いは持っていません。また「雨の匂い」も、しばらく降り続くと消えてしまいます。ではあれは何の匂いなのでしょうか? その正体は「ジオスミン」(geosmin、ゲオスミンとも)なのだそうです。「大地」(geo)+「匂い」(smell)から名づけられた化合物です。 ジオスミン 実はこの化合物は、地中に棲んでいる細菌類が作っている化合物で、雨が降ると土中から叩き出されて舞い上がり、あの匂いがするのだそうです。しばらく降るとジオスミンは洗い流され、匂いは消えます。 人間の鼻はこの化合物に対して極めて敏感であり、5ppt空気に含まれているだけでその存在を感じ取れる――のだそうです(Wikipediaより)。5pptとい

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    wackyhope 2009/09/13
    「雨が降り出すと、独特の匂いがすることがあります。(略)また「雨の匂い」も、しばらく降り続くと消えてしまいます。ではあれは何の匂いなのでしょうか?その正体は」/雨の日の独特の気分をくすぐる良ネタ。
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