ダゲスタンのボトリフ村。6000人ほどのボトリフ人のうち、ボトリフ語を話せる人は約200人まで減ってしまった。 =セルゲイ・ピャタコフ/ロシア通信撮影 ロシアの言語は、不可解なロシア人の心と同様、この国の不思議である。 ロシア語自体がまず不思議な現象を生んでいる。ヨーロッパ有数の文学が、記録的な期間で生まれている。西ヨーロッパとは異なる独自の散文が登場してから、最初の発達したモダニズム文学が出版されるまで、わずか100年強しかかかっていないのだ。このわずかな期間には、トルストイやドストエフスキーやチェーホフなどの世界的文豪がいる。英語文学を発達させたアメリカでさえ、これほどのスピードではない。 多数民族の言語は安泰だが ロシア語は出版物が多く、その教育が行われ、外国で関心を持たれているなど、発達している言語であるため、将来は安泰だろう。 同じく安心していいのが、タタール人、バシキール人、