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ブックマーク / book.asahi.com (14)

  • 重版未定本の復刊を実現、売り切った書店員の情熱:書泉グランデ・大内学さん|じんぶん堂

    記事:じんぶん堂企画室 「書泉グランデ」書店員・大内学さん 書籍情報はこちら 『中世への旅 騎士と城 』の魅力 の街・神保町に店を構える「書泉グランデ」は、1948年(昭和23年)創業の老舗書店。鉄道、アイドル、格闘技をはじめとした趣味人向けの専門性の高い書籍を網羅的に取り揃えている。 今回、重版されたのは『中世への旅 騎士と城 』(白水uブックス)(著者:ハインリヒ プレティヒャ、翻訳:平尾浩三)。中世ヨーロッパの騎士たちの日常生活などを、豊富なエピソードをまじえてわかりやすく解説している。日では1982年に翻訳刊行され、2010年に白水uブックスで復刊された。大内さんが同書に出会ったのは、中学生時代だったという。当時、初めて読んだ感想を次のように語る。 「ゲームライトノベルの多くが中世ヨーロッパの世界を下敷きにしていました。例えば、友達同士で会話しながら遊ぶボードゲーム・テーブル

    重版未定本の復刊を実現、売り切った書店員の情熱:書泉グランデ・大内学さん|じんぶん堂
  • 「君たちはどう生きるか」宮崎駿監督が、新作映画について語っていたこと。そして吉野源三郎のこと|好書好日

    宮崎駿監督の新作「君たちはどう生きるか」ポスター=スタジオジブリのTwitterより 「私自身、訳が分からない」 「おそらく、訳が分からなかったことでしょう。私自身、訳が分からないところがありました」。 2023年2月下旬、東京都内のスタジオで上映された、「君たちはどう生きるか」の初号試写。米津玄師の歌うピアノバラードが流れ、エンドロールが終わった瞬間、灯りが点き、宮崎駿監督のコメントが読み上げられた。 客席から軽い笑い声が漏れた。私もその一人だった。あまりの展開の速さと、盛り込むだけ盛り込まれた情報を消化しきれず、茫然と座り込んでいたが、その言葉で我に返った。 これは「宮崎アニメ」の集大成なのか、吉野源三郎の著書『君たちはどう生きるか』の再解釈なのか。とにかく、1回見ただけではとても全容を把握できなかった。 「自分のことをやるしかない」 今回の作品は、公開前のプロモーションも、メディア関

    「君たちはどう生きるか」宮崎駿監督が、新作映画について語っていたこと。そして吉野源三郎のこと|好書好日
  • 「泣きたい夜の甘味処」中山有香里さんインタビュー 甘いものを食べて「気持ちの肩の荷」を下ろして|好書好日

    中山有香里(なかやま・ゆかり) 奈良県在住の看護師・イラストレーター。主な著書に、『ズルいくらいに1年目を乗り切る看護技術』『悲しいくらい人に聞けない看護技術』(いずれもメディカ出版)がある。 公式Twitter 描きたかったのは理想のお店 ――中山さんは『ズルいくらいに1年目を乗り切る看護技術』や『悲しいくらい人に聞けない看護技術』など、ご自身の経験を活かし、新人に伝えたい看護術などをユーモラスに描いた作品を出版されていますが、創作漫画作が初めてなのだとか。 一度自分でお話をつくって描いてみたいなと思っていたんです。この作品を描き始めた頃は看護師の仕事が忙しい時期というのもあって、ふと仕事帰りに「疲れたときや泣きそうな日に立ち寄れる甘味処があったらいいな」と思ったのがきっかけでした。 作中のお店って私の中では割と理想で、小さい店内で他にお客さんもいなくて、どれにしようかと迷うことなく

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  • 「まさか」の本との出会い:『暴力のエスノグラフィー』の衝撃(前田健太郎さん・評)|じんぶん堂

    記事:明石書店 『暴力のエスノグラフィー――産業化された屠殺と視界の政治』(明石書店)と原書『Every Twelve Seconds: Industrialized Slaughter and the Politics of Sight』(Yale University Press) 書籍情報はこちら 驚きの一冊 研究者として様々なを読んでいると、時に「まさか」と思うようなに出会うことがある。それは、自分が決して思いつかなかったようなテーマについて、絶対に真似をできないような手法で書かれただ。アメリカ政治学者ティモシー・パチラットの『暴力のエスノグラフィー』は、まさにそのような「まさか」のである。数年前、書の原書である『Every Twelve Seconds』 (Yale University Press, 2011)を初めて手に取ったとき、私はその一風変わったタイトルにま

    「まさか」の本との出会い:『暴力のエスノグラフィー』の衝撃(前田健太郎さん・評)|じんぶん堂
  • 宇佐見りんさん「推し、燃ゆ」インタビュー アイドル推しのリアル、文学で伝えたかった|好書好日

    宇佐見りん(うさみ・りん)作家 1999年、静岡県生まれ、神奈川県育ち。現在大学生。2019年に『かか』で第56回文藝賞を受賞をしデビュー。同作は2020年、第33回三島由紀夫賞を受賞。 推しへの愛情、「一方通行」だからいい ――推しについて世の中で理解されていないと感じたのが、執筆の原動力のひとつだったそうですね。 まず、「推す」というのは、芸能的な活動をする人をファンが応援すること。そして「推し」は、ファンが応援している人を指し示すときによく使う言葉です。ジャニーズ宝塚、地下アイドルに地上アイドル、今で言えばYouTuberもそうですね。「推し」という言葉も、その感覚も、私と同じ年代の子たちには通用することが多いのですが、世間的にはまだその実態が理解されていないように感じたのが、書いたきっかけのひとつです。たとえば、「推しを推すこと」が恋愛の下位互換や趣味の一環として捉えられている。

    宇佐見りんさん「推し、燃ゆ」インタビュー アイドル推しのリアル、文学で伝えたかった|好書好日
    whalebone
    whalebone 2021/01/22
    『はてなブログで面識がない匿名の方のブログを読んでみたりもしましたね。』
  • 「産業革命は黒人奴隷たちの血と汗の結晶である」 歴史学の常識を覆した研究者とは 川北稔さんが解説|じんぶん堂

    記事:筑摩書房 iStock.com/vivalapenler 書籍情報はこちら 「周辺」から世界の歴史を見る 植民地など、「周辺」とされる地域から世界の歴史をみようとする立場は、いわゆる世界システム論をはじめとして、いまではそれほど珍しくはない。そうした見方は、学問的にも市民権を得ているといえる。しかし、ほんの半世紀まえには、そうした立場は、まともな学問とはみられないものでもあった。先頭を切って、この困難な局面を切り開いたひとりが、書の著者エリック・ウィリアムズである。 トリニダード・トバゴの郵便局員の息子として生まれたウィリアムズは、秀才の誉れ高く、周りの期待を背負って、宗主国イギリスのオックスフォード大学に送りこまれた。古典学を専攻した彼は、抜群の成績で卒業したものの、当時のイギリスには─―というより、日をふくむ世界には─―、西洋文明の根源にかかわる古典学、つまりギリシア語やラテ

    「産業革命は黒人奴隷たちの血と汗の結晶である」 歴史学の常識を覆した研究者とは 川北稔さんが解説|じんぶん堂
  • 図書館が就職や起業もサポート! 映画になった「ニューヨーク公共図書館」の取材で見えた日米の違い|好書好日

    文:篠原諄也、写真:有村蓮(場面写真は映画「ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス」より) 菅谷明子(すがや・あきこ)在米ジャーナリスト、ハーバード大学財団役員 米ニュース雑誌「Newsweek」日版、経済産業研究所を経て、ハーバード大学フェローとしてメディア・イノベーションとジャーナリズム、創作文芸における表現の可能性等を研究。2014年ハーバード大学ニーマン・ジャーナリズム財団役員就任。NYコロンビア大学院修了、東京大学博士課程満期退学。主著に『未来をつくる図書館〜ニューヨークからの報告』『メディア・リテラシー〜世界の現場から』(共に岩波新書)。 ーー日と比べるとニューヨークの図書館にはどんな特徴がありますか? 日の公共図書館は知的好奇心を満たすために利用する「教養型」が一般的です。雑誌やを借りたり、研究のために調査をする。ニューヨーク公共図書館もそういった側面がありますが、

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  • 社員が接客 文芸社が「コメダ珈琲店」を出店 - 中津海麻子 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ■自社刊行物発信の場に 東京・新宿御苑のすぐ近くに3月20日、人気のコーヒーチェーン店「コメダ珈琲店」がオープンした。木目を基調とした温かな雰囲気、ゆったりとくつろげるソファ、そしてこだわりのドリンクやフードは変わらないが、他店とは違うことが一つある。店内に棚があり、そこに並ぶ書籍を客は自由に読むことができるのだ。 実はこの店が入っているのは、自費出版から書店流通までをサポートする出版社、文芸社のビル。このカフェは、文芸社が「コメダ珈琲店」とフランチャイズ契約をして展開するブックカフェだ。書店が運営するケースは多いが、出版社が自社刊行物の発信の場として手がけるブックカフェはほとんど前例がない。 「出版業界全体の売り上げが落ちている中、自費出版の無名作家のは書店に並んでも手に取っていただくのが難しいのが現状です。ならばその場を作ろうと考えたのがブックカフェでした」 そう話すのは、文芸社経

    社員が接客 文芸社が「コメダ珈琲店」を出店 - 中津海麻子 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
    whalebone
    whalebone 2017/05/10
    『出版社が自社刊行物の発信の場として手がけるブックカフェ』
  • 山本義隆「世界の見方の転換」書評 近代科学が開いた「無限成長」への道|好書好日

    世界の見方の転換 [著]山義隆 経済学を専門とする評者が、なぜ近代科学の道を開いたコペルニクスやケプラーらを扱った書を取り上げるのか。2001年の9・11(米国同時多発テロ)や11年の3・11による東京電力福島第一原発事故に象徴されるように、21世紀は近代システム自体が綻(ほころ)びを見せていると評者は考え、近代成立の原点を理解しない限り、将来を思索できないと思ったからである。 F・ブローデルの提唱した「長い16世紀」(1450〜1640年)には、ルネサンス、宗教改革、大航海、17世紀科学革命など、数々の歴史的大事件が起こっている。しかし、近代の幕開けに際して、これらの関連づけが評者にはいま一つ不明だったが、書を読んでそれらの関連性が明確に理解できた。 キリスト教とアリストテレス自然学で強固に武装された中世の観念を打破するには、近代科学の誕生が不可欠だった。「ルネサンスのパラドックス

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  • 本の記事 : 幻のきりえ見つかる 「モチモチの木」原画 - 上原佳久 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    きりえ作家滝平二郎(たきだいらじろう、1921~2009)が描いた絵『モチモチの木』(斎藤隆介作、岩崎書店)の原画が、千葉県柏市の自宅兼アトリエから見つかった。現在の版の「二十日の月」と異なり、「三日月」が夜空に輝く幻の原画だ。 『モチモチの木』は、少年が祖父を助けるため、夜中に山を下りて医者を呼びに行く物語。71年に刊行され、130万部を超えるロングセラーだ。一部の教科書には現在も載っている。 原画は滝平の長男加根(かね)さんが見つけた。小雪の舞う夜更け、トチの大木の背後に三日月がかかっている。岩崎書店の元編集者池田春子さんによると、初版は三日月だったが、数年して「丑三(うしみ)つ時に三日月が上るのはおかしい」と小学校教諭から指摘があり、77年から文と絵を二十日の月に差し替えたという。滝平は不意で、立腹して三日月の原画を捨てようとしたがの普美子さんが止め、現在まで残っていたようだ

    本の記事 : 幻のきりえ見つかる 「モチモチの木」原画 - 上原佳久 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
  • 「女中がいた昭和」書評 待遇、背景は? 多角的に考察|好書好日

    昭和戦前期まで、女中は身近な存在だった。なぜ、女中は姿を消したのか? 複雑繁多だった家事とは? どのような人が女中になったのか? おかれた境遇、気持ちとは? 豊富な資料や… 女中がいた昭和 [編]小泉和子 昨年、「家政婦のミタ」というドラマが大ヒットしたことは記憶に新しい。家族の中の他人、という家政婦の微妙な立場をテーマにしたドラマは多いが、「家政婦の〜」では有能だけれどロボットのような主人公が話題を呼んだ。 「家政婦」「お手伝いさん」、その前は「女中」。住み込みや通いで家事を手伝う女性について、書はサラリーマン家庭にも普通に女中がいた昭和前半にスポットライトを当てて論じている。なぜ女中が求められたのか、待遇はどうなっていて、地方の若い女性が女中として都会に出てきたのにはどんな背景があったのか。プライバシーがなく、主家の男性に犯されるなどの悲惨な事件もある一方で、女中をやってよかったとい

    「女中がいた昭和」書評 待遇、背景は? 多角的に考察|好書好日
  • asahi.com(朝日新聞社):フクシマ、秘められた原爆開発 戦争末期にウラン選鉱場 - ひと・流行・話題 - BOOK

    フクシマ、秘められた原爆開発 戦争末期にウラン選鉱場2011年6月8日選鉱場の跡地で石垣に触れる武田徹さん=福島県石川町福島県石川町にあったウランなどの採石場の写真。原子力研究者のほか、採掘のために動員されたわらじ履きの生徒たちの姿も見える=石川町立歴史民俗資料館蔵  著者:武田 徹  出版社:中央公論新社 価格:¥ 882 東京電力福島第一原発の事故は、核の世界史にフクシマの名を刻み付けた。その原発の約60キロ南西に、第2次世界大戦中に原子爆弾の開発拠点にされた町、福島県石川町がある。著書『「核」論』で原子力の歴史を考察したジャーナリスト武田徹さん(52)とともに、「日と核」の歴史の深部を訪ねた。 石川町立歴史民俗資料館。展示室のパネルに「原子爆弾と石川町の関わり」と書かれていた。建物の脇に回ると、長さ40メートルはありそうな石垣があった。 「鉱石からウランを取り出す選鉱場跡です。この

  • asahi.com(朝日新聞社):ゴミの堆積に時代映す 長編小説「巡礼」の橋本治さん - 出版ニュース - BOOK

    ゴミの堆積に時代映す 長編小説「巡礼」の橋治さん2009年8月27日橋治さん=松敏之撮影 橋治さんがゴミ屋敷の住人を描く長編小説『巡礼』(新潮社)を発表した。男はなぜゴミに埋もれて暮らしているのか? 周囲には迷惑千万なゴミの山は、男のわびしい半生をたどるうちに戦後の時間の堆積(たいせき)に思えてくる。橋氏に戦後日のあり方も含めて聞いた。 都市郊外の住宅地。自宅の敷地にゴミの山を築いて暮らす老境の男がいる。周辺の住民は悪臭に閉口して市役所や保健所に訴えるものの、男は「ゴミではない」と主張するため、私有物には市も手を出せない。ワイドショーが取材にくる騒ぎになっても事態は改善されず、序盤はゴミの山が理不尽の象徴のように突きつけられる。 橋さんは「主人公は自分でもなぜゴミをため込んでいるかわかっていない。何かの抗議だと思うが、表現の怖さや気持ち悪さの自覚がない自己表現。思想性のない人

  • 【レビュー・書評】日本の空をみつめて―気象予報と人生 [著]倉嶋厚 - 書評 - BOOK:asahi.com(朝日新聞社)

    の空をみつめて―気象予報と人生 [著]倉嶋厚[掲載]2009年10月25日[評者]平松洋子(エッセイスト)■空と心のうつろい豊かにつづる 季節の気配は空のなかにある。きょうは空いちめん、絹糸のようなすじ雲が広がっていた。 空は刻々とうつろう。ひとのこころもまたおなじ。そのふたつのありさまに気象の専門家として自身を映し、空をみつめてきたのが倉嶋厚さんである。 なんという豊かな一冊なのだろうと思う。なんという切なさに溢(あふ)れた一冊だろうとも思う。 かつて倉嶋さんには七十三歳のときうつ)病を患って自死をはかり、復帰をはたした経緯がある。その苦渋の日々を綴(つづ)った著書はおおきな反響を呼んだ。書に編まれているのは、それ以降に書かれた文章である。 まえがきでみずから「最後の著書」と断じ、過去二十数冊の著作と違うのは「八十歳代の老年となり、を亡くした孤老の暮らしの中で、残り少ない日々

    whalebone
    whalebone 2009/10/28
    「次の木枯らしは確実に来るだろう。しかしただ恐れるのではなく、~心静かに美しい夕焼け空を眺めていようと思う」
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