オッペンハイマーってこういう気持ちで過ごしてたんですね……
私が久しぶりに購入した本は藤井旭さんの書いた「白河天体観測所」です。「日本中に星の美しさを伝えた,藤井旭と星仲間たちの天文台」という副題がついています。 1966年に創刊されて50周年を迎えた「月刊天文ガイド」は,パソコンもスマホもなく、まだ日本が貧しかったころの少年たちが夢を膨らませるのに十分な雑誌でした。そうした少年たちより少し年上の先輩たちの活躍や話題がこの雑誌を作り上げ,日本のアマチュア天文家に天体写真ブーム巻き起こしたのです。 そのなかには池谷薫さんとか関勉さんのように彗星を発見したりする人や富田弘一郎さんのような専門家がいたのですが,そういう人たちとは別に,一見,学問とか業績とは無縁のアマチュア天文家のリーダー的な存在を通したのが,天体写真家の藤井旭さんでした。 藤井旭さんは1941年の生まれ。子供のころに戦後で何もないので星ばかり見ていた事から星が好きになったのだそうです。山
農業・施設園芸・植物工場の未来 技術士 土屋 和 のBLOGにようこそ。 わたしたちの生活の必需品の野菜や果物、それらを生み出す農業についてのBLOGです。 特に、施設園芸や植物工場にフォーカスをあて、未来にむけた情報や課題解決の情報を提供します。 板木技術士事務所所長の板木利隆先生が、卒寿の自伝を出版されました。多筆の先生で、監修を含めた著書は36冊目となるそうです。本著も執筆に3年もかけられた300ページ弱の大著です。2月1日の発行前に板木先生から送られた著書を読むことができました。ありがとうございました。自分が技術士を志したのも板木先生という大きな目標があったからで、受験指導も含めメンターとして折りに付けて指導をいただいてきました。90歳での自著の自伝を出版されるという偉業に、改めて敬意を表したいと思います。 〇施設園芸の歴史と板木先生 千葉農専(現千葉大園芸学部)蔬菜園芸研究室の藤
安藤百福が五日亡くなった。九六歳。天命とも言うべきかもしれないが、死に際して心筋梗塞で苦しくなかっただろうか。チキンラーメンの開発者であり、カップヌードル開発の事実上の総指揮者でもある。近年の連ドラ「てるてる家族」やプロジェクトX「魔法のラーメン 82億食の奇跡」などで生前から伝説化が進んでいた。確かに日本的な苦労とジャパニーズ・ドリームを実現したような人生である。が、日経新聞に掲載されていた「私の履歴書」の書籍化「魔法のラーメン発明物語」(参照)を読み返すと、そうしたわかりやすいグレートマン伝説とは少し違う、昭和史を体現した興味深い人物が浮かび上がってくる。 安藤が伝説のチキンラーメンの開発に取り組んだのは私が生まれた年、昭和三二年のようだ。その時、彼は四七歳。翌年開発に成功する。ざっくり見て、安藤百福の今日の栄光のスタートは五〇歳であった。顧みて四九歳の自分には人生をやり直してチャレン
先日、寺島図書館のことを調べていたら、今はもう近隣のあづま図書館と合体して、新しく「ひきふね図書館」となっていたことを知りました。曳舟(東京人は「ひ」を「し」と発音するので「しきふね」と読んでしまうのですが)駅前にあるというその新図書館は、きっと明るく、広く、使いやすい図書館になっていることでしょう。昔の寺島図書館は、地蔵通りという通りを上ったところにある暗く狭い図書館でした。仕事のない人が新聞や雑誌を読んでいる読書室には隣接した都立墨田川高校の生徒のざわめきが聞こえて来ました。その図書館には、古い曳舟川通りの写真を載せている本が何冊かありました。今は埋め立てられていますが、昔はその細い川の上を陸上を歩く馬に曳かれて房総で獲れた米や野菜を載せた船が行き来していたのです。曳舟の東には向島百花園が、その北には遊郭のあった玉の井が、そして曳舟の東には東京スカイツリーで知られる押上の町があります。
平素はSo-netをご利用いただき、誠にありがとうございます。 このたび、誠に勝手ながら、2021年1月28日(木)をもちまして、「U-page+」サービスの提供を終了させていただくこととなりました。 サービスをご利用いただいておりますお客さまには、ご迷惑をおかけすることを深くお詫び申し上げますとともに、これまでのご愛顧に厚くお礼申し上げます。 記 ■提供終了サービス名 U-Page+ ■提供終了日 2021年1月28日(木) 15:00 提供終了日以降、お客さまのWebコンテンツの表示、FTPからのデータダウンロードができなくなります。 ■解約のお手続きについて 2021年1月28日(木)をもって自動解約となりますので、お客さまご自身での解約のお手続きは必要ございません。 サービス終了日以前に解約をご希望のお客さまは、解約のお手続きが必要です。 下記のWebページよりお手続きください。
9月28日のNHKEテレで放送された「海の放射能に立ち向かった日本人~ビキニ事件と俊鶻丸~」を見て、現実に進んでいる東電福島第一原発の危機的状況と重ね合わせ大変感銘をうけました。 放送の中に出てきた三宅泰雄さんの名前に、わずかに記憶があるような気はするのですが、どういう人だったのだろうかと関心がわきました。それで、「三宅泰雄著=死の灰と闘う科学者」を読んでみようと思い立ち購入し、10月11日~27日までかけて読み切りました。 読んで大変感銘を受け、いろいろなことを考えさせられました。 この本を多くの人にぜひ読んでほしいと思いました。 1954年3月、ビキニ環礁のアメリカの水爆実験で、第五福竜丸が被ばくし、9月には久保山愛吉さんが亡くなりました。この本では1950年代の日本と世界の動きもやさしく、ていねいに書かれていて、科学者はどうあるべきかを原点から繰り返し書かれています。わたしのような素
吉田さんと話すとキリがない。どんな話の細部からも興味がぬるぬると触手をのばしてそこに肥大する表象界を搦めとり、そこからまたたくさんの細部が芽生えて、新たな話題の触手がめらめらとのびていく。だから話していると終点がない。 吉田さんの本にはいろいろ触発されてきた。本の中にたくさんの豆本がつまっている。その豆本を少しでも覗いてしまうと、またつらつら触発される。そのうちその豆本は新たな立派な1冊の本として書店に並ぶ。だから、触手と触発は吉田さんの知の世界のキーワードなのである。ぬるぬるしてめらめらしていて、かつ、つらつらである。そう、吉田光邦の「知」はだれもがどのようにも触れるようになっている。 本書は、そんな吉田さんの触手触発研究の一端が文様に及んだもので、数ある吉田本のなかで特異な位置を示しているというのではないが、渡辺素舟の『東洋文様史』(冨山房)にどっぷり浸かり、その後に日本人で本格的に文
漫画家の高野文子さんの本『ドミトリーともきんす』(中央公論社新社)を、編集者の田中祥子さんに送っていただいた。高野さんの、なんと12年ぶりになる漫画の新刊作品集だ。 http://matogrosso.jp/tomokins/tomokins-13.html イースト・プレス社のWeb文芸誌・Matogrosso(マトグロッソ)で、一部を読むことができる。 http://dormitory-tomokins.tumblr.com/ 『ドミトリーともきんす』特別サイトはこちら↑。 とも子さんと娘のきん子が営む、小さな2階建ての学生寮「ドミトリーともきんす」。そこには4人の科学者の卵たちが下宿している。朝永振一郎、牧野富太郎、中谷宇吉郎、湯川秀樹。とてつもなく変な科学漫画だ。製図ペンで引かれた線は静かで柔らかくて、コーヒーとケーキを囲んだ静かなおしゃべりが、空想と好奇心を科学という軸に乗せて、
ここに挙げた写真家、さらに土門拳、亀倉雄策、羽仁進、藤本四八、河野鷹思らも含めて、通称「名取学校」と呼ばれる。この時代、戦前・戦中において名取が体現していたのは、「報道写真(『ルポルタージュ・フォト』の訳語。伊奈信男が翻訳)」と呼ばれる新しい写真運動の世界的な高まりであった。その代表格である雑誌『LIFE』が創刊されたのは、一九三六年(昭和十一年)。始めるにあたってヘンリー・ルースはこう謳った。 「人の暮らし(ライフ)を見る。世界を見る、偉大な出来事を目撃する。貧しい人々の顔を、誇り高き人々の動作を見つめる。見なれないもの―機械や軍隊、大群衆、ジャングルや月の表面の影を見る。人間が成し遂げた業績―絵画や塔や発見を見る。何千マイルも離れたものを見る、壁のうしろや部屋に隠されたもの、近づくと危険なものを見る。男たちの愛する女性、そして数多くの子供たち。見る。そして見ることに喜びを見出す。見て驚
昭和20年8月15日を区切りとして金子功氏のいうところの暗黒時代が終わりを告げ、名古屋に米陸軍第25歩兵師団が進駐したのは、同年10月25日頃のこと。 やがて米兵ともかかわりを持つことになる金子氏は、世話になった米兵の帰国に当たって、富士山などが描かれた日本情緒豊かな風呂敷を贈っていました。 しかし、そのうちに彼らは軍刀(日本刀)を欲しがっていることが分かり、岐阜県の関の刃物組合から日本刀を一抱えほど調達してきて、贈り物とするに至ります。 ・・・が、ときには金子氏自身の軍刀を所望されることがあり、親しくなった日系2世の軍曹の申し入れにも頑なにこれを断ったといいます。 氏の軍刀は、「私が将校になるための、幹部教育に東京の陸軍自動車学校に派遣された時に、両親が当時にしては大金を投じて買っておいてくれたもので、拵(こしらえ)は地味だが、中身は銘刀とはいえないが立派なものだった。」(本文より引用)
→紀伊國屋ウェブストアで購入 「20世紀のメインストリートを駈けぬけて」 自分の所属がこの四月から変わり、仙台に住み始めた。この書評空間も一区切りを迎えるとのこと、その最終回として駆け込みで投稿しようと思い立った。となると、やはりこの一冊。アーレント研究で定評のある著者が、20世紀を代表する女性哲学者の生涯に正面から取り組んでいる。 昨秋、岩波ホールで封切られたドイツ映画『ハンナ・アーレント』(マルガレーテ・フォン・トロッタ監督作品)が、筆禍に屈しなかった哲学者の生き方を丹念に描き、地味ながらヒットしたことは記憶に新しい。その最良の解説本がこれ。アーレントの伝記としては、ヤング=ブルーエルの大著(邦訳晶文社)が今なお決定版だが、本書が、日本語で書かれた本格評伝として今後読み継がれていくことは間違いない。生い立ちから丁寧にヒロインの波瀾万丈の一生を描いて、間然するところがない。何より、著者の
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