合奏の重要なポイントは当たり前と言われるかもしれないが「音のズレを無くす」、「押さえ間違いを無くす」の2つだと思う。 合奏の生演奏や録音を聴いて思うのは、いつもこの2つの重要性だ。 この2つを達成できていない演奏を聴くと、聴き手は演奏者の練習不足を意識的、無意識的に知覚する。 折角いい演奏をしていてもこれらが目立ってしまうとかなり興ざめしてしまうものだ。 「押さえ間違いを無くす」ためには個人の練習に依存するが、「音のズレを無くす」ためには個人の練習だけでは達成できない。 いくらリズムを正確に刻み、テンポを正確に測れる能力があっても、音楽は機械でコントロールしていくわけではなく、人間がコントロールしていくわけだから、作品をコントロールする役割を担う指揮者の存在と責任は大きい。 私が学生時代に所属していたマンドリンクラブの指揮は、リズムやテンポが分かりやすかった。 難しい入りやリズムの時には指
