メモを取る日塔マキさん「福島第一原発に視察に行かないかと誘われたとき、最初は断ったんです。『行かないよ。来年あたり結婚して、子供産もうと思ってるんだもん』と即答しました」 そう話すのは、郡山市出身の日塔マキさん(31)。女性の目線で福島の情報を発信する団体「女子の暮らしの研究所」代表を務める。当初は視察するだけでも怖いという思いが先に立ち、「行かない」という言葉が口をついて出てしまった。めったに立ち入れる場所ではない。見てみたいとの思いもあったが、怖かった。 一方で、怖がっている自分を、批判する自分もいた。 「まだ人が住むことができない避難指示解除準備区域になっている場所に、スタディーツアーでお客さんを案内することがあります。何も考えずに怖いから行かないというのは、それらの避難指示解除準備区域で頑張っている人たちを、否定するのと同じことなんじゃないかとも思いました」 同じ福島県に住んでいる