袋入り即席ラーメンの販売が好調だ。 東日本大震災直後に保存食として見直されたタイミングをとらえ、製麺各社が生麺の食感を再現する新製法の商品を投入し、人気に火が付いた。主婦の節約志向の高まりも追い風となり、各社は生産設備の増強に乗り出した。 昨年8月に関東地方などで地域限定で発売した袋麺「日清ラ王」は、「特売なしでも売れる。生産が追いつかない」(日清食品の中川晋社長)状態が続く。 3層構造の麺で、生麺特有の芯のコシと表面の滑らかさを再現した。カップ麺では導入済みの技術だったが、袋麺は煮込む分だけおいしさをより引き出せるという。商品投入時には、自社のカップ麺との客の奪い合いも懸念されたが、持ち帰り総菜や外食などの需要を取り込んで、主婦層にも大人気だ。 同社は昨年末に生産設備を増強し、3月25日には全国販売を開始する。今夏にはさらに増強し、年間生産能力を3億食に引き上げる。 生麺風製法で先陣を切