(ことばの広場+) 11月11日付朝刊の「ことばの広場」で、「ご苦労様とお疲れ様」の使い分けを取り上げたところ、読者の皆さんからさらに様々なご意見をいただきました。筆者は以前、ビジネスマナーの本に「上司にはご苦労様ではなく、お疲れ様を使うのが正解」とあったのを、ずっと信じて使ってきました。ですから、タレントのタモリさんがテレビ番組で「お疲れ様も目上には失礼」と言っているのを見て、とてもびっくりしました。筆者と同じように驚いた方もいらっしゃれば、タモリさんと同意見という方もいました。ほかにも「『ございます』をつければどちらに使っても大丈夫なのでは」という意見もありました。もう少し歴史などを掘り下げてみたいと思います。 ■消えた「大儀」と「苦労」の台頭 お殿様が平身低頭する家臣に向かって「うむ、ご苦労であった」……。時代劇でよく見るシーンな気もしますが、江戸時代には「大儀」の方が一般的で「大儀