1.「ノークレーム・ノーリターン」(※1)の限度は? 出品側の説明や写真のみで商品を判断しなくてはならないネットオークション。そのため「ノークレーム・ノーリターン」が有効なのは、あらかじめ出品者からきちんと説明があったと判断できる場合のみ。 つまり、説明にないシミやキズがあった商品に関しては「ノークレーム・ノーリターン」は無効です(※2)。 2.シミがあるのを知っていたのに、黙って売った場合は? この場合、着られないほどの大きなシミ。気づいていたのに、わざと説明しなかった可能性も……。そうなると、売主はシミつきのスーツを売ったことについて、責任を負わなければいけません(※3)。 落札者は返品・返金はもちろん、損害賠償を請求することができます(※4)。 遠藤・萬場総合法律事務所 弘中 絵里(ひろなか えり)弁護士 東京大学法学部卒業後、1998年より弁護士として法曹界にデビュー。