これはドラマ「白線流し」撮影中の写真です。当時、高校3年生でした。撮影は、9月から3月まで長野県松本市で行われ、群像劇だった高校生たちの成長とともに、秋の紅葉や雪景色から春への季節の移り変わりも大切に撮影された作品です。 酒井さんの【私の一枚】写真、詳細はこちら 当時、私は静岡に住んでいて、ロケ地の松本には身延線という富士山の山あいを抜けていく電車で通っていました。景色が本当に美しくて、乗っている間に気持ちが高まっていったのを覚えています。出演者が同世代だったので部活の延長のように楽しかったのですが、ほとんど演技経験のない私たちを、監督はいろんな意味で厳しく鍛えてくれました。 忘れられないのが、ある夜中の撮影です。高台の公園で相手役の長瀬智也さんにようやく思いを伝える場面。長セリフな上、「思いがあふれて徐々に涙が出る」を表現しなければなりません。当時の私には「徐々にあふれ出る涙」が難し