アフリカ西部ガーナの首都アクラが、古着のごみであふれかえっている。大半が先進国から送られてきたものの、質が悪くて売れなかった古着だ。不法投棄された衣料の山は深刻な環境汚染をこの地にもたらし、それはまるで地獄絵図の様相を呈している──。 「死んだ白人の服」 ある晴れた日の午前、イベット・ヤア・コナドゥ・テッテ(30)はガーナのボルタ川を力強く泳いでいた。青緑色の水面にしぶきはほとんど上がらない。史上初めて40日間で450キロの距離を泳ぎ切るという彼女の挑戦は、最終コーナーにさしかかっていた。 このミッションは壮大だが目的がある。水中に何があるかを探り、ガーナの環境汚染に対する認識を高めることだ。 泳ぐテッテの後を、「恐れない女」と名付けられたソーラーボートが追いかける。クルーが道中で空気や水のサンプルを採取し、汚染度を分析するためだ。 この泳ぎをきっかけに、地球上で最も汚染された水域のひとつ
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