テレビ番組、アニメ、音楽、ゲームなどコンテンツの利用、消費額が多いのはどのような層か。自在に検索、操作できる3Dデータビジュアライズ「Content Reach&Money」を作成し、意外な実態を探った。 私たちは生活する中で、テレビ番組、映画、音楽、ゲームなど多くのコンテンツに触れている。ある作品やアーティストに触れている人がほかにどのような作品に触れているか、といった消費実態、生活者の嗜好から作品同士の関係性を表す“生態系”が生まれる──。 そのような生態系を探るために、博報堂DYメディアパートナーズのメディア環境研究所と博報堂の研究開発局との共同研究の一環で、2015年に実施した「コンテンツファン消費行動調査」データをビジュアライズする「Content Reach&Money」を作成した。 同調査は、ドラマ・バラエティ番組、アニメ、マンガ、映画など11カテゴリーにおいて、個別の作品や
インバウンド消費市場は2015年に急拡大し、「爆買い」「民泊」など、様々なキーワードに注目が集まった。政府が出している統計データをダッシュボードにビジュアライズすることにより、その実態に迫った。 中国人観光客に関するデータとして、一番詳しいものは観光庁の「訪日外国人消費動向調査」であろう。ここには、20の国と地域の訪日外国人客の旅行検討期間、来日経験、宿泊地、消費額、宿泊日数などのデータが含まれている。 対象地域は中国、台湾、韓国、香港、タイ、マレーシア、シンガポール、フィリピン、ベトナム、インド、インドネシア、米国、オーストラリア、カナダ、英国、フランス、スペイン、ドイツ、イタリア、ロシアの20の国と地域である。今回は2015年の四半期ごとのデータをビジュアライズに活用した。 このデータは、極めてよくできたアンケートデータで、インバウンド消費者の質的な側面を映し出すのにとても役立つ。これ
本連載では、一昨年まで米ビジネススクールで教鞭をとっていた筆者が、世界の経営学の知見を紹介していきます。ちなみに、筆者は11月末に日経BP社から『ビジネススクールでは学べない世界最先端の経営学』という本を刊行しました。 日本では知り得ない「世界最先端のビジネス知」を、日本企業への示唆を交えて、分かりやすく紹介しています。発売して1カ月ですが、かなり大きな反響をいただいていますので、未読の方はぜひ手に取っていただければと思います。 今回は、拙著でも紹介した経営理論に関連する、しかしそこでは十分に書ききれなかった先端の視点から、日本企業の人事制度・人材育成への示唆を探っていきましょう。 それはトランザクティブ・メモリー(TM)の活用です。 実は、「米IBMのような海外の巨大グローバル企業の方が、トランザクティブ・メモリーの考えを人事・組織制度に取り込んで能力を上げており、日本企業は立ち後れてい
日経ビジネスオンラインの読者の皆様、こんにちは。臨床心理士の玉川真里です。このコラムは、業務を円滑に回すために日々激務にさらされている読者の皆様に、とっておきの心の危機回避法をお伝えすることを目的としています。 最初ですので、簡単に自己紹介をさせていただきます。コラムのタイトルに「女性元自衛官」とあるように、私は高校卒業後、陸上自衛隊に入隊しました。当初は、その駐屯地で女性初の大砲部隊野外通信手として勤務していました。 その後、臨床心理士を取得、陸上自衛隊としては初の現場臨床心理士として、自衛隊の自殺予防対策を任されました。自衛隊にいたときには年間2000件以上の相談を受けており、相談室には行列ができるほどでした。 自衛隊というと、どのようなイメージを持つでしょうか。屈強な体格を持った隊員が、日々厳しいトレーニングの中で心身ともに鍛えられ、そして災害時などにおいては、普段のトレーニングの成
女性と二人きりになると緊張してしまいます Q 私は若い頃から女性に気を遣い過ぎて、逆に相手を疲れさせてしまいます。特に、好みのタイプの女性と二人きりになると、楽しい雰囲気を作ろうと話題を探したり、無理に調子を合わせたりして、結果的に相手に負担を感じさせてしまうのです。自分でも、なんとか自然体でいたいと思うのですが、いつも同じ状況に陥ってしまいます。現在、幾度かデートを重ねた女性がおり、いずれ攻略したいと思っているのですが、この性分が災いしてなかなか進展せず、いつも二の足を踏んでしまいます。シマジさん、良いアドバイスをお願い致します。 (46歳・男性) シマジ:女性と二人きりで会っているときに直立不動の緊張状態にしていいのはチンチンだけだ。本人がカチカチになってしまっては、スケベ光線が出なくなってしまう。それではデートを愉しめはしないね。 ミツハシ:まあ、そうかもしれませんが、私はこの相談者
ペーパーラボは「Advanced Paper Project」と呼ぶ社長直轄プロジェクトから出てきた製品だ。環境負荷の軽減意識が高まる中でメーカーとして何かできることはないか、かつインクジェットプリンターなど印刷機を製造してきた同社が今後も生き残っていく戦略的な製品が作れないか、を検討してきた中で開発された。 機密保持のために社内文書の一部を外部に委託して廃棄処理している企業や自治体は多い。ペーパーラボは機密文書を社内で再生できるため、外部に機密文書を出すリスクそのものをなくせる。まずはセキュリティ意識の高い金融機関や自治体での採用を見込んでいる。 同日に会見に臨んだセイコーエプソンの碓井稔社長は、「(機密文書だけでなく)一般的な用紙も対象にしていく。ペーパーラボで紙の使い方の概念を変えていきたい」と意気込みを語った。
清野 由美 ジャーナリスト 1960年生まれ。82年東京女子大学卒業後、草思社編集部勤務、英国留学を経て、トレンド情報誌創刊に参加。「世界を股にかけた地を這う取材」の経験を積み、91年にフリーランスに転じる。2017年、慶應義塾大学SDM研究科修士課程修了。英ケンブリッジ大学客員研究員。 この著者の記事を見る
星野朝子(ほしの・あさこ) 日産自動車 専務執行役員 1983年3月慶応義塾大学経済学部卒業、88年ノースウエスタン大学ケロッグ経営学大学院修士課程修了(MBA取得)。83年4月日本債券信用銀行入社、89年社会調査研究所に転職し主任研究員、2001年インテージ(旧・社会調査研究所)役員理事、立命館大学経営学部非常勤講師、2002年4月早稲田大学理工学部非常勤講師、日産自動車入社、VP市場情報室担当。2006年4月同社執行役員市場情報室担当、2011年4月同社執行役員コーポレート市場情報統括本部担当、2014年4月同社常務執行役員コーポレート市場情報統括本部担当、2015年4月同社専務執行役員日本マーケティング本部、日本営業本部、営業支援本部、フリート事業本部、M&S-J企画部、M&S-J業務部 担当。 (写真:鈴木愛子、以下同) 星野:ええ。ルノーの上級副社長だったカルロス・ゴーンが、経営
ベネッセホールディングス(HD)が10月末、2020年度までの中期経営計画を発表した。同時に発表した2015年4~9月期の業績は売上高が前年同期比6%減の2200億円、営業利益が同61%減の102億円と、昨年発生した「進研ゼミ」の会員情報流出の影響で厳しい状況が続いている。中期計画では反転攻勢に向け、米アップルの「iPad」などを活用した、ゼミ教材の大幅刷新に加え、中国など海外での事業拡大、介護事業の強化を打ち出した。2021年3月期の売上高を現在から3割増やすとともに、現在売上高の4割弱を占める進研ゼミの比率を2割まで下げ、「脱・進研ゼミ依存」を進める。また、現在66歳の原田社長にとって、成長戦略に並んで重要なのが次世代を担う後継者の育成。「社内にもやっとグループ経営の重要性が浸透してきた」と語る原田社長に、中期計画の狙いや見通しを聞いた。
今年は、洋画家、藤田嗣治(レオナール・フジタ、1886~1968年)の当たり年のようだ。大規模な個展が開かれたわけではない。だが、東京国立近代美術館では収蔵している藤田の作品全25点を見せる特集展示があり、戦争画14点を一挙に公開したことに注目が集まっている。今月中旬には藤田を主人公にしたオダギリジョー主演の映画「FOUJITA」が封切りになる。 秋田市の秋田県立美術館では、藤田ゆかりの「まぼろしの美術館」を、数年前に発見された設計図を基にCGと模型で再現する展示を実現した。「まぼろしの美術館」は、日中戦争の頃、藤田が秋田で描いた幅20メートルの大作油彩画《秋田の行事》(1937年)を収蔵する前提で工事が始まりながらも、すぐに建設が頓挫したものだ。 そして今、「小沢剛展:帰って来たペインターF」が資生堂ギャラリーで開かれている。ここでは、気鋭の現代美術家である小沢が、藤田の生き様に光を当て
国民全体を意味する言葉、「一億」。この言葉が持つイメージの変遷を探る全3回のコラムです。第1回と第2回では「国家総動員の時代」(一億一心から一億総懺悔まで)と「社会批評の時代」(一億総白痴化から一億総中流まで)を紹介しました。最終回の今回は「社会批評の時代」の続きと、「ニュートラルな時代」を取り上げます。 社会批評の時代(4)便乗語の数々 存在感の大きな流行語が登場すると、数多くの便乗語が後を追うのが世の常です。これは「社会批評としての一億総◯◯」の場合も例外ではありません。 ほかならぬ、一億総白痴化(テレビ番組の低俗性を批判した語)の実質的造語者である大宅壮一自身も便乗語を発信しました。それは「一億総評論家」。この言葉もやはりテレビに関係した言葉です。以下「大宅壮一全集・第3巻」(桜楓社/1980年)の「『一億総評論家』時代」から、大宅がこの言葉を使った箇所を引用しましょう。 「またいま
新潟県十日町市と津南町で行われていた「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2015」を見に行ってきた(正式な会期は、9月13日までだったが、期間終了後も引き続き見られる展示もあるので、ご興味のある方にはぜひ足を運んでいただきたい!)。 大地の芸術祭の場となる十日町市と津南町の人口は計約7万人。総面積は、東京23区を2割以上上回る広さだけに、かなり過疎化が進行した地域だと言ってよいだろう。 ここで、現代美術を中心としたアートフェスティバルが2000年以来、15年間で6回続き、前回の2012年(会期50日間)には約49万人が来訪した。これは正直、驚異的な動員だと思う。今回も天候不順の影響はあったようだが、海外からの多数の旅行客を含め、集客は順調だった様子だ。 アートを見るだけでなく、アートを軸にした観光と地域おこしを実際にどのような形で進めているのか。この点を教えていただき、経済同友会の
日経ビジネス8月3日号の特集「社畜卒業宣言」では、会社に忠誠を誓う代わりに雇用を守る暗黙の「契約」を反故にし始めた企業の実態と、それによって、居場所をなくし始めたバブル入社組の姿を描き、その先にあるべき未来の雇用のあり方を探った。 この特集の連動企画である本連載の3回目では、バブル入社組に続いて試練に直面することになる下の世代に焦点を当てる。就職氷河期に入社した富士ゼロックスの同世代の社員が、自分の担当領域という殻に閉じこもるバブル入社組を反面教師にしながら、会社の既存の仕組みから飛び出し、会社を巻き込んで新しい働き方を模索している動きを紹介する。 「正直に言うと、『おっさん、ちょっと邪魔なんですけど』って思っていました」。富士ゼロックスの若手社員有志である「秘密結社わるだ組」。中心メンバーである大川陽介氏(34歳)は率直にこう言う。 2012年のことだ。大川氏は仕事がつまらなくなっていた
「ネット炎上」という言葉が定着したのが2005年。2015年で「炎上」10周年を迎えたことになる。2005年はどんな年だったか。 2月にライブドアがニッポン放送買収に動き、4月に個人情報保護法が施行。プロ野球では楽天ゴールデンイーグルスがパ・リーグの一員となった。郵政解散で小泉純一郎首相率いる自民党が圧勝した8月には、アップルの音楽配信サービス「iTunes Music Store」が国内でサービスを開始、前年2月に招待制で始まったSNS「mixi」がこの8月にユーザー数100万人突破、同年12月に200万人突破と破竹の勢いで成長を見せていた。 現存する国内企業ブログで恐らく最古参と思われるリコー「GRブログ」の開設が8月31日。ティム・オライリー氏が「Web2.0」の概念を提唱したのもこの年だ。そして12月、秋葉原の劇場でAKB48がひっそりと初公演を行った。 事件も起きた。 きんもーっ
今回は、「壁」についてあれこれ考えてみる。 まずは早速、こちらの動画からご覧下さい。 実はこれ。海外向けに制作された日本政府のCMである。 インドといえば、高速鉄道計画を巡り日本が中国と戦いを繰り広げている熱戦の地。 日本はナニがなんでもゲットしたいと、安倍総理自ら積極的に“新幹線営業”を積み重ねた。昨年1月にはインドを訪問し当時のシン首相やインドの要人たちと関係を深め、5月にシン首相から代わったナレンドラ・モディ首相が、8月に日本を訪問したときも両国の“熱々”ぶりを引き継ぐべく、インドの要求を受け入れた。 安倍首相はODA(政府開発援助)を含む計3.5兆円の投融資をすることを表明し、モディ首相は「今後日本のビジネスマンを、レッドカーペットで迎える」と、その決断に敬意を示したのである。 恐らくそういった努力が功を奏したのだろう。高速鉄道計画の第1弾となる、ムンバイ-グジャラート間の500キ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く