インターネットサービスの急拡大に伴い、IT技術者の人手不足が深刻だ。システム開発などIT関連企業は社内制度の改革で離職を防いで人材を確保したり、海外への発注を増やしたりして対応している。一方、技術者を育成する講座も就職活動のセールスポイントにしたい人たちから人気を集めている。 ◆帰属意識 「私と一緒に充実感を味わえる時間をつくっていきましょう」 4月下旬、システム開発を受託する「アイエスエイプラン」(東京)の本社で、平成28年度の「リーダー」に選ばれた社員10人が同僚約40人を前に指導方針について、それぞれ演説した。 22年度から、社内の人間関係を深めるため、業務上の上司とは別に、指導や相談を担当するリーダーを自分たちで決める制度を導入した。 3年前、リーダー制度が魅力で同社への転職を決めた30代の男性社員は「システム開発では、取引先企業に数カ月間通って作業し、終われば次の取引先企業へ行く