マダニが媒介する感染症の予防策に役立てるため、国立感染症研究所などは感染力の実態などを解明する初めての調査を始めました。 調査は東京の国立感染症研究所と愛媛県立衛生環境研究所が、患者が発生している愛媛県内の7つの市と町で農業や林業に携わっているおよそ700人を対象に行っています。このうち、愛媛県伊予市で行われた調査には29人が参加し、1日の屋外作業の平均時間や、ペットの飼育歴、治療中の病気などを回答する問診票を提出したあと、マダニにかまれた人にできるウイルスの抗体があるかどうかを調べるため採血を受けました。感染者への調査以外で一定の地域の住民を対象にこうした調査が行われるのは、全国で初めてだということです。 国立感染症研究所などはこの調査をもとにどのような人がウイルスに感染するリスクが高く、重症化しやすいのかを分析し、今年度中に公表したいとしています。