これは「患者さんの死と霊感」の続きである。 その後、僕は自分の身内ならともかく、患者さんからまでいろいろ影響されるのはこりごりだと思うようになった。持て余すようになったのである。実際、医療にも全く役にたっていないし、自分自身の健康も危うい。そういう風に霊感を疎ましく思っているうちに30歳代後半から霊感の働きが弱くなってきたのである。僕はもうほとんどないくらいに弱くなっていると思っていたが、ある事件が立て続けに起こり、弱くはなっているが、全くないわけではないことがわかった。 ところで、患者さんの死の予知みたいなものは医師の一部に存在しているようである。このように患者さんの自殺の兆しを察知して患者を助けに行く話は、中井久夫氏ができたというのを聞いたことがある。彼は患者さんが自殺することを感じ取り病棟に駆けつけて救ったことが2回あるらしい。 このような患者さんの死の予知について、高名な精神科医に
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