かつて、研修医の頃、知的発達障害の人は「心因反応」を起こしやすいと教えられた。 これは知的水準が低いため、種々のライフイベントの際に混乱を起こし、精神病状態を呈しやすいと言う意味である。この精神病状態は「統合失調症様状態」であったり「躁うつ病に類似する状態」であったり、精神病ではないが、ヒステリーのような神経症状態であったりする。その人の心因反応が何に類似するかは予め決まっているわけではなく、個人差がある。 これらは治療がうまくいくと寛解するが、もちろん生来の知的水準は上がるわけではない。 現代社会の「広汎性発達障害」の精神症状の出現の仕方は、この「知的発達障害の人の心因反応」に類似している。そっくりそのままと言っても良いほどである。 いわゆる高機能群の人々は、知的レベルが低いわけではないが、社会への適応が悪く容易に混乱を来たすため、似たような心因反応を生じやすい。もし、ハンス・アスペルガ
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