35年前の雑誌連載(を単行本化したもの)の新装版で、紀田順一郎さんが『古事記』から幕末までの日本の古典書籍を紹介してくれる便利な上にすごく勉強になるブックガイド。 古典の授業で断片的に読んだことがあるものもあれば、名前も知らなかった本もあっるけれど、とにかく日本の文芸力って只者ではないということを実感させる。詩歌、随筆、小説といまの文芸ジャンルは、1000年以上前から高水準に出揃ってる。それが、こうしてコンパクトにまとめられるとさらに凝縮力を持って迫ってくる。この1000年来蓄積してきた文化はいまの我々の生活でどう活きていて活きていないのか……それはさておき、それぞれの古典の写本とかオリジナルがどういう装丁をされていて、どこに所蔵されているか、そこまでちゃんと書かれているあたりに「紙」が好きでたまらない雰囲気が強く醸し出されててすごくおもしろかった。
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