木原浩勝と中山市朗の二人が膨大な取材と怪異の経験者への直接的な裏づけ調査を元に、体験者のプライバシーを意図的に秘匿してリライトしたものとされているが、本作を原作とした映像化作品として作中にて登場人物が事実上全員死亡する話(例:劇場版 怪談新耳袋 異形 収録 第2話「赤い人」)も含まれるなど、そもそも情報提供行為が不可能である(情報提供出来る怪異現象体験者が存在し得ない)と疑われる作品も幾つか含まれる。テレビドラマ・劇場版『怪談新耳袋』、および『怖い日曜日』シリーズの原作でもある。また伊藤潤二による漫画化もされている。 木原は大学時代に中山の下宿に泊まりこんだ時に三日三晩怪談をやったのが面白くメモを取り始めたのがきっかけであったと証言している[1]。タイトルは江戸時代に南町奉行を務めた旗本・根岸肥前守鎮衛の随筆『耳嚢』に由来し、その志を受け継ぐという意図から名付けられた[1]。 1990年に