イーハトーボゆき軽便鉄道 (白水uブックス) 作者: 別役実出版社/メーカー: 白水社発売日: 2003/08メディア: 単行本 クリック: 6回この商品を含むブログ (11件) を見る 「ベケットと「いじめ」 (白水uブックス)」がこの本について何を書くべきか途方にくれるくらい面白かったので、別役実の本をもう1冊買ってみた。 これも面白すぎる。宮沢賢治の童話を独自の解釈で語るというエッセイなのだが、その着眼点、論理の持って行き方、さらには言い回しが不遜な言い方かもしれないが他人とは思えないのだ。 そこまではいい。物語りは「それから六日目の晩でした」といきなりとんで、ゴーシュの成功した音楽会の夜になるのである。この空白の六日間というのが何であったのか、というのが私の疑問である。 空白の六日間の謎 「セロ弾きのゴーシュ」 もちろんこの牛飼いの話して聞かせた相手が、自分が飼っている牛だとはどこ
