東北地方から5千キロ以上。米アラスカ湾に、東日本大震災の津波にさらわれたとみられる漂流物が続々と押し寄せている。特に集中しているというモンタギュー島に28日、地元NPOと上陸した。積み重なる流木の間に日本のスポーツ飲料缶やコーヒー缶、焼酎の瓶、漁業に使うブイなどが転がる。オレンジ色の大きな固まりは「建物などに使われるウレタンだ。今まで見たことがない」と、NPO代表のクリス・パリスターさん(59)。ヘリコプターから見下ろすと、冷蔵庫らしきものも見えた。 ■目立つ日本語・建築材 アラスカ湾のモンタギュー島は、クジラにイルカやサケ、クマやシカに海鳥がすみ着く自然の宝庫。そこに、東日本大震災の津波でさらわれたと見られる漂流物が押し寄せる。米政府の支援が当てにならないなか、撤去に乗り出した地元NPOに同行した。 黄色い浮きに大きく書かれた「セキ」という2文字は、持ち主の名前だろうか。そばには、「燃え
追いだきができない仮設住宅の風呂。いつもはお母さんと2人で入るという2歳の佐藤由菜ちゃん=宮城県気仙沼市岩月寺沢 仮設住宅の風呂に追いだき機能が付くことに。暖かくなってきた今ごろなぜ? 政府は先月17日、東日本大震災の仮設住宅の居住期間を1年延長し3年間とするとともに、風呂に追いだき機能を加える工事を国が負担すると発表した。 宮城県気仙沼市の仮設住宅で一人暮らしの木村つる子さん(55)は喜ぶ。「みんな欲しい。入居したときから『なんで追いだきさ、ないの』って言ってた」 三陸の冬は寒い。厳冬だったこの冬は、47度で湯を張っても湯冷めした夜があった。でも一人なので、足し湯は控えた。同じ仮設に暮らすお年寄りの中には、少し離れた入浴施設に車で通う人もいる。「足伸ばしてあったまりたいもんね」 同県石巻市の仮設に暮らす佐々木志麻子さん(50)は週2回、まず75度に設定した湯を10センチほど張ってから43
■つぶやくデジ記者・神田大介 ネットを通じて無料で通話ができる「ライン」というスマホのアプリで、その「副作用」が話題になった。起動時に同じサービスの利用者を表示するのだが、何年も音信不通だった元カレ・元カノも現れるのだ。 ラインはスマホの電話帳を自動解析している。相手の電話帳に自分が載っていると、自分が消去していても機械的に表示する。利用者は国内1300万人。笑い話で済めばいいが、泥沼で別れた相手の執念におののく人もいるだろう。 米国ではスーパーが客の購買履歴を記録、特徴から妊婦らしい女性へ赤ちゃん用品のダイレクトメールを郵送するサービスを始めたところ、隠していた妊娠を親に知られる人が現れたとか。 便利さとプライバシーは、あちら立てればこちらが立たずの関係になりつつある。利用者が納得して便利さを選ぶならいい。フェイスブックはその一例だろう。 だが、承諾なしの「のぞき」はいけない。スマホのア
東京メトロの30代の男性駅員が昨年、駅の業務用端末を使って、ストーカーの標的にしていた30代の女性の乗車履歴を引き出し、インターネット上に公開していたことがわかった。女性から被害の申告を受けた東京メトロは昨年3月、駅員を懲戒解雇した。 女性によると、駅員は2009年ごろから、帰宅時に女性の勤務先で待ち伏せるようになった。食事などにしつこく誘われ、夜道で尾行されたこともあった。 女性は、氏名や生年月日を登録する記名式のIC乗車券「PASMO(パスモ)」を使っていた。昨年2月、ネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」で自分の乗車履歴に関する投稿を発見。自宅の最寄り駅など約1カ月間に利用した首都圏の9駅と乗降した日付、利用したバス会社名などが書き込まれていた。 うち1駅はラブホテル街に近いとして、男性と性的関係を持ったのではという事実無根の内容も書かれた。女性の名前はなかったが、事実上個人を特定できる
ウィーン伝統の舞踏会が政治に踊らされている。国連教育科学文化機関(ユネスコ)のオーストリア委員会が1月、同国の無形文化遺産の登録から外した。一部の舞踏会が極右勢力の集会になっていると批判されたためだ。「政治と文化は無関係」と主催者側は反発するが、急伸する極右に人々は神経をとがらせている。 ウィーン中心部にあるハプスブルク家の王宮ホーフブルク。1月27日夜、その内と外は別世界だった。 「王宮の外にいる連中こそ民主主義の敵だ。誇り高き、われわれドイツ圏の文化を守り抜こう!」 豪華なシャンデリアが照らす王宮内で、オーストリアの極右政党・自由党のシュトラッヘ党首が気勢を上げると、華やかな衣装に身を包んだ約3千人の男女が熱に浮かされたように踊り始めた。オーストリアやドイツの学生団体が主催する舞踏会。羽根帽子に剣を携えた中世風の民族衣装の若者たちも目立つ。 舞踏会は今年で59回を数えるが、世間では「極
■評:権力者のFBI長官、秘めた愛 エドガー・フーバーFBI長官はクーリッジからニクソンまで、8代の大統領の元で連邦の捜査機関トップの座を50年にわたって守りつづけた。ケネディをはじめ、フーバーを更迭しようと考えた大統領もいたが、結局は誰も実行できなかった。フーバーはひそかに著名人の醜聞を収集しており、それを使って大統領を脅していたとさえ言われる。大統領をも恐れさせた、アメリカ最大の権力者。 だが、クリント・イーストウッド監督が描くフーバーは、アメリカ史の闇を握る怪人などではない。彼は必死に自分を保とうと苦闘する弱い男なのである。 「J・エドガー」では一歩一歩地歩を固めてゆくフーバーの歩みが描かれる。司法省捜査局(FBIの前身)に入局すると、いち早く科学捜査の重要性を認識し、リンドバーグ誘拐事件で名をあげる。功名を追い求めるフーバーは、ギャングやマフィアが逮捕されるたびにFBIが果たした役
「髪の毛で内部被曝(ひばく)の状態がチェックできる」という検査が、福島県内の幼稚園や保育園で広がっている。内部被曝量は毛髪では測定できないが、検査業者は「被曝だけでなく、がんや心の悩みもわかる」と説明。昨年夏以降、500人以上が受けたという。民間の保育園でつくる日本保育協会福島県支部は詐欺の疑いもあるとして、注意を促す通知を出した。 この検査は、東京都内のペット用品業者が設立した「日本QRS健康管理協会」を窓口に、超音波検診を行う「生理科学研究所」などが、1人当たり8400円で請け負っている。 業者によると、3〜4センチの毛髪20〜30本を量子共鳴分析器(QRS)という装置に乗せて微弱な電流を流せば、ヨウ素やセシウム137、ストロンチウムなど8項目の内部被曝の状態が、マイナス20からプラス20の数値で出るという。一定レベル以上であれば、医療機関への受診を勧めるという。 福島市内の幼稚園では
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