文学賞の在り方などを語り合う(左から)山田詠美さん、町田康さん、桐野夏生さん(東京・千代田区で) 作家の条件をテーマに、婦人公論文芸賞の桐野夏生(54)、谷崎潤一郎賞の山田詠美(46)、町田康(43)の3氏が語り合う座談会。後半は、文学賞の在り方などをめぐって熱い議論が交わされた。(司会・菅原教夫文化部長) ――作品を書き続ける原動力は何ですか。 山田 書き続けるしかないと自分自身が思っていること。自分で諦(あきら)めがつくような程度だったら書き続ける必要は全くない。周囲も「書け」とは言わない。 桐野 新しい世界をつくりたい、見たいという衝動は多分死ぬまでなくならない。書かなければ、私は生きていけないから。 町田 自分が何か思ったことが、形になって外に出てくることは面白い。やりかけの仕事をやっていることによって、次に書くことがいっぱい出てきて、だから書かなきゃいけなくなる。 山田 いいなあ