文芸に関するyuta3_21のブックマーク (141)

  • 伊藤計劃『虐殺器官』と共に読むべきブックリスト - 死に舞

    すでに読了後2ヶ月くらい経つが、せっかくなのでメモっておく。 虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA) 伊藤 計劃 昨年、夭逝した伊藤計劃のSF小説。各界でも話題のであるから、特段私が付け加えることなどないので感想と、虐殺器官をより面白く読むため、または虐殺器官を通して、人間、言語、戦争といったものに興味を感じた人のためのブックリストでも作っておこうと思う。しかしながら、各界で話題でとなりながらも、一部論壇ではこのは全くと言っていいほど扱われていない。未だセカイ系などラノベなどのどうでもいいものを批評と称しているが、それはそれで意味のあることだが、なにゆえこのを扱わないのか。前島賢のこのセカイ系とは何か ポスト・エヴァオタク史 (ソフトバンク新書)ですこしだけ触れられているが、現代の論壇や批評においてはかなり無視されているといっていいんじゃないか。ただこの伊藤計劃の虐殺器官はラノベやセカイ

    伊藤計劃『虐殺器官』と共に読むべきブックリスト - 死に舞
  • みやきち日記

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  • 『紫色のクオリア』 うえお久光著 アルフレット・ベスターへのオマージュ - 物語三昧~できればより深く物語を楽しむために

    評価:★★★★4つ (僕的主観:★★★☆3つ半) うん、傑作だ。これが、通常のライトノベル的に、読み捨てられて、来年いは絶版になって手に入りにくくなってしまうかと思うと・・・・残念だ。非常に素晴らしい作品。それにしても、ライトノベルって領域というかブランドというカテゴリーってまさに、よく出来た!って思うよ。こういうカテゴリーがなければ、こういう作品は出てきにくかったろう。 この作品を語るべきポイントは、下記に書いたの後半の『1/1,000,000,000のキス』のスピード感になるんだろうけれども、第一章の『毬井についてのエトセトラ』の、世界とのズレを・・・・この世界とは異質なものがあることに気づいていく、じぁーっとした恐怖感、気味悪さは、最高だなぁ。こんな感覚、がんばってフィリップ・K・ディツクを読んだ時以来だ・・・。これをほとんど、労力をかけず読めるのだから、この平易さ大したもんだなぁ・

    『紫色のクオリア』 うえお久光著 アルフレット・ベスターへのオマージュ - 物語三昧~できればより深く物語を楽しむために
  • 「越境」コーマック・マッカーシー | 族長の初夏

    これはものすごい。圧倒されました。メキシコの荒野をひとりで放浪する少年の体験を、まるで自分自身の体験と錯覚しそうなほど、リアルというか実感のともなった孤独感がもうなにこのすごいのわけわからない。いつも思うんですが、古今の高名な小説家たちはどうしてただの文章で、文章だけでこんなとてつもない芸当ができるんだろう。まるで魔法だ。高度に練達した文章技術は魔法と区別がつかない。 あらすじはシンプルで、牧童の少年ビリーがアメリカからメキシコへ旅をしていろいろなものを見たりいろいろな人に出会ったりいろいろな揉め事を起こしたり、という話です。「ザ・ロード」や「血と暴力の国」同様、どことなく神話的な趣のあるロードノベルという感じ。 作中のサブエピソードの中で特に印象的なのは、「崩れそうな教会に住んで神に議論を挑む男」、「眼球を吸いだされて盲目になった元革命軍兵士」、「山の上に墜落した二機の飛行機を運ぶジプシ

  • 男と女はどのように壊れるのか「軽蔑」

    オシドリ夫婦が壊れていく話。 「よくあることじゃん、現実にも」という方には、次の点を強調しておこう。この小説は、男性側から一方的に見た、「オシドリ夫婦が壊れていく話」なんだ。インテリであり作家である夫が告白する形式なのだが、その回想描写が正確であればあるほど、心理分析が的確であればあるほど、疑わしく思えてくる。なにが?なにもかもが。 わたしたちは愛し合っていた。この物語の主題は、わたしが依然としてを愛し、を無批判に受けいれていたときに、どのようにしてエミーリアがわたしの欠点を見出し、あるいは見出したと思いこみ、わたしを批判し、ついにはわたしを愛さなくなったかを語ることである。 愛さなくなっただけでなく、夫のことを軽蔑し、静かな怒りまで抱くようになったという。夫にしてみれば、身に覚えもなく、やましいことも一切していない(と思っている)。なので、最初は戸惑い、次に怒り、ついには泣きつく。

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  • Hatena ID

    Hatena ID is an account used for various Hatena services.

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  • ディストピア十傑 - 小学校笑いぐさ日記

    ソヴィエト科学アカデミーは、慎重な研究の結果、アダムとイブはソ連人だったという結論に達した。 なぜなら、彼らはべるものはリンゴしかなく、財産は身に着けるものさえなく、エデンの園から出ることも禁じられていた。 にも関わらず、彼らは自分たちが楽園にいることを疑わなかったからである。 (冷戦時代のジョーク) “アダムが耕し、イブが紡いだ時、誰が地主だったか”(ジョン=ボール) ディストピア十傑、とかいう企画があるのを発見したのでわけもわからず便乗。*1ディストピア大好き! 住みたくないけど!(当たり前だ) で、このところ長文が続いて申し訳ないんですが、これもまた長い。 今回、ただ単に私の偏った趣味を書いているだけで、何の参考にもならないので、読む必要は全然ないです。ほんとに。 警告しましたよ? さて。 まず、私の思う「ディストピア」について考えてみると、いくつかの必要条件があるものと思います。

    ディストピア十傑 - 小学校笑いぐさ日記
  • このロビンソンが面白い「フライデーあるいは太平洋の冥界」

    デフォー「ロビンソン・クルーソー」をご存知だろうか。遭難した主人公が、南海の孤島で自然を開拓し、従僕フライデーとともに文明生活を築く話だ。 では、ヴェルヌ「二年間の休暇」はどうだろう?無人島に漂着した少年たちが、力を合わせて生きていく物語だ。「十五少年漂流記」の方が膾炙しているのかもしれない。あるいは、家族版ロビンソンともいえる、「ふしぎな島のフローネ」はご存知だろうか?どれも、ロビンソン漂流記をアレンジしている。 どの話も共通点がある。大自然に投げ出され、それなりに苦労もするが、文明人らしい生活を作り上げていく。自然の驚異や野生との共存といったテーマが描かれ、野性(採集・狩猟)から、文明(開墾・収穫)への歩みがストーリーのベースラインとなる。もちろん、狂気ルートへ逸脱する「蝿の王」や、テクノロジーの暴走が科学文明を築いてしまう「ふしぎの海のナディア(島編)」が成り立つのは、こうしたベース

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  • はてなグループの終了日を2020年1月31日(金)に決定しました - はてなの告知

    はてなグループの終了日を2020年1月31日(金)に決定しました 以下のエントリの通り、今年末を目処にはてなグループを終了予定である旨をお知らせしておりました。 2019年末を目処に、はてなグループの提供を終了する予定です - はてなグループ日記 このたび、正式に終了日を決定いたしましたので、以下の通りご確認ください。 終了日: 2020年1月31日(金) エクスポート希望申請期限:2020年1月31日(金) 終了日以降は、はてなグループの閲覧および投稿は行えません。日記のエクスポートが必要な方は以下の記事にしたがって手続きをしてください。 はてなグループに投稿された日記データのエクスポートについて - はてなグループ日記 ご利用のみなさまにはご迷惑をおかけいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。 2020-06-25 追記 はてなグループ日記のエクスポートデータは2020年2月28

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  • 英語で本三昧|お勧めLibriVox

    1877年に、イギリスの女性によって書かれた「馬の自叙伝」。 出版されるや、すぐに大ベストセラーになった、最初の格的動物物語とか。 日では「黒馬物語」として知られる、子どもの古典名作です。 Year and illustrator unknown, Philadelphia ⇒続きを読む

  • はてなグループの終了日を2020年1月31日(金)に決定しました - はてなの告知

    はてなグループの終了日を2020年1月31日(金)に決定しました 以下のエントリの通り、今年末を目処にはてなグループを終了予定である旨をお知らせしておりました。 2019年末を目処に、はてなグループの提供を終了する予定です - はてなグループ日記 このたび、正式に終了日を決定いたしましたので、以下の通りご確認ください。 終了日: 2020年1月31日(金) エクスポート希望申請期限:2020年1月31日(金) 終了日以降は、はてなグループの閲覧および投稿は行えません。日記のエクスポートが必要な方は以下の記事にしたがって手続きをしてください。 はてなグループに投稿された日記データのエクスポートについて - はてなグループ日記 ご利用のみなさまにはご迷惑をおかけいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。 2020-06-25 追記 はてなグループ日記のエクスポートデータは2020年2月28

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  • 小説家のバイブル「小説の技巧」

    小説は自由だ。何をどう読もうと勝手だ。 けれども、小説から快楽を得ようとするなら、その技巧を知ることは有意義だ。前立腺やGスポットの場所を知らなくてもセックスは可能だが、より快楽に貪欲になるのなら、知っておいて損はないのと一緒(訳者の柴田元幸はもっと上品に、「ショートカットキー」に喩えてた)。「ヤってるうち自然と身につく」という奴には、「愚者は経験に学ぶ」という箴言を渡す。快は無限だが、生は有限。読める数は限られている。 同時に、小説書きにとってはバイブル級。読者を快楽の絶頂へ導く手引きが解説されているのだから。プロットやキャラといったハウツーを超え、マジック・リアリズムや異化、多声性、メタフィクションといった質的なレベルで語られる。しかもサリンジャーやナボコフ、ジョイスといった練達者のテクストが俎上乗っている。心してかかれ。 ただし、いそいで付け加えなければならないのは、「知る」ことと

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  • はてなグループの終了日を2020年1月31日(金)に決定しました - はてなの告知

    はてなグループの終了日を2020年1月31日(金)に決定しました 以下のエントリの通り、今年末を目処にはてなグループを終了予定である旨をお知らせしておりました。 2019年末を目処に、はてなグループの提供を終了する予定です - はてなグループ日記 このたび、正式に終了日を決定いたしましたので、以下の通りご確認ください。 終了日: 2020年1月31日(金) エクスポート希望申請期限:2020年1月31日(金) 終了日以降は、はてなグループの閲覧および投稿は行えません。日記のエクスポートが必要な方は以下の記事にしたがって手続きをしてください。 はてなグループに投稿された日記データのエクスポートについて - はてなグループ日記 ご利用のみなさまにはご迷惑をおかけいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。 2020-06-25 追記 はてなグループ日記のエクスポートデータは2020年2月28

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  • 八十神高校2−2日記 - たまごまごごはん

    はじめまして。いつも楽しく拝見させていただいてます。 >女の子を金魚にたとえてひたすら愛でて、その様子がやたらエロティックな小説 おそらくですが、室生犀星『蜜のあわれ』ではないかと思います。金魚と老作家の全編会話体の小説です。 最初の方の金魚が老作家に「人を好くということは、とても愉しいことでございます」と言わせる場面にものすごくドキドキしましたが、だんだんついていけなくなって最後まで読んでないです。今度は最後まで読んでみます。 それにしてもこれが最晩年の作品というのだからとんでもないなぁ、とは思います。 >女の子を金魚にたとえてひたすら愛でて、その様子がやたらエロティックな小説があったんだけど 室生犀星の作品にそんなのがあったよーな気が…違ったかな? >女の子を金魚にたとえてひたすら愛でて、その様子がやたらエロティックな小説 室生犀星の「蜜のあわれ」だと思います。「おじさま」と金魚の「あ

    八十神高校2−2日記 - たまごまごごはん
  • 伊藤計劃『ハーモニー』小論 - Flying to Wake Island 岡和田晃公式サイト(新)

    22日、HJコンから帰宅したら、癌で闘病中だった伊藤計劃(id:Projectitoh)さんが亡くなったとの報が届いていた。享年34。あまりにも早すぎる訃報に頭がくらくらした。 この人は、いまだ『虐殺器官』、『メタルギア・ソリッド・ガンズ・オブ・ザ・パトリオット』、『ハーモニー』の長編3作、「The Indiffernce Engine」、「From the Nothing, With Love.」の短編2作と数のエッセイしか書いていなかったはずだ。現在は「『ドラキュラ紀元』風」の新作を構想中だったとの話を小耳に挟んでいただけに、言葉も出なかった。 そっと胸に潜めておこうと思ったが、間もなくWeb上の各所に訃報が流れ始めた。 複数の人より伝え聞くところによると、結構な弔問客が訪れているらしい。 しかし先月、速水螺旋人さんとご一緒して、病院へ伊藤さんのお見舞いに行った際には、ご家族はかなり

    伊藤計劃『ハーモニー』小論 - Flying to Wake Island 岡和田晃公式サイト(新)
  • ミステリーとの半世紀

    コードウェイナー・スミスの「アルファ・ラルファ大通り」は偶然と必然の織りなすタペストリーなのだが、その脇道を歩いていてもほんの少しの偶然と必然ぐらいはある。 というかここは、日々思ったこととか読んだの感想とかそんなものを書き溜める日記のようなものである。 著 佐野 洋 販売元/出版社 小学館 発売日 2009-02-21 Amazon/bk1/楽天ブックス ミステリは好きなのだが、だからといって片っ端から読むわけでもないわけで、全く読まない作家もいる。 佐野洋もその一人なのだけれども、何故読まないのかといえば、やっぱり、これはという抜き出た作品が思い浮かばないせいなのだろう。 とりあえずSFミステリということで『透明受胎』や「金属音病事件」あたりは読んでおくべきだよなあとは思ってはいるものの読まずに来てしまっているんだよなあ。 もうひとついえば、その昔、都筑道夫と名探偵論争をやったことも

    ミステリーとの半世紀
  • サイエンス・イマジネーション - 誰が得するんだよこの書評

    科学者がロボットや人工知能といったテーマについて語り、SF作家がそれにマジレスする(アンサーソングとして短編を書く)というこの企画。超絶面白い。とくに科学者たちの話がことごとく面白い。発想が大胆すぎて科学者の発言というよりもSFファンの与太話にしか聞こえない。どんなにすぐれたハードSFでも「まあ所詮フィクションだしな」と受け流して読んでしまうんですが、同じ内容を科学者の口から聞くと破壊力が段違いです。科学すごいよ科学。 大胆すぎる未来予想 50年(以上)未来に向けた課題 (中略) 環境・社会⇔身体⇔神経系:相互作用と秩序形成・変化の情報・物理学統合理論:統一通貨で行動・認知の全体を理解。環境激変のもとでも維持されうる人格・自己同一性とは? ・全人的コピー(脳のソフトをコピーという昔の概念ではない):人口過少、多数の自分、永遠の存在 國吉康夫(東京大学情報理工学系研究科) これだけだと何を言

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  • 「ぼく」が「ぼくら」へとつながる意義――「とらドラ!」に見る後期近代と、そこにおける生の存在論的根拠―― - BLUE ON BLUE(XPD SIDE)跡地

    とらドラにオラクル不在問題(俺命名)について少し書くことにする。 この問題は「週末に「とらドラ!」の原作読んだけどよ」という増田のエントリの中で取り上げられ、それに対し有村悠氏が「『とらドラ!』について少し考えてみた」というエントリーにおいて、大体の要点を抑えたアンサーをしているのだが、これについてもう少し深く掘り下げたり我田引水してみたい。具体的には、オラクルが「物語中で」「登場人物によって」希求されているにも関わらず「不在であること」の意味――「『みんなが物事を自分ひとりで解決していかねばならない』という困難の存在」の理由と意味を、もう少し深く考えてみようと思う。 この問題に対して、増田は共同体の崩壊に、有村氏はより限定的に家族共同体の崩壊にその理由を見出したのだが、これは「再帰的近代化」における「ゲマインシャフトのゲゼルシャフト化」によるものだといえる。社会システムの発展と高度経済成

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    来年も作りたい!ふきのとう料理を満喫した 2024年春の記録 春は自炊が楽しい季節 1年の中で最も自炊が楽しい季節は春だと思う。スーパーの棚にやわらかな色合いの野菜が並ぶと自然とこころが弾む。 中でもときめくのは山菜だ。早いと2月下旬ごろから並び始めるそれは、タラの芽、ふきのとうと続き、桜の頃にはうるい、ウド、こ…

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