中森明夫氏がNHK連続テレビ小説『あまちゃん』と、ヒロイン天野アキを演じた能年玲奈について語り尽くす集中連載第2回。第1回「中森明夫が『あまちゃん』を徹底解説 NHK朝ドラ初のアイドルドラマはなぜ大成功したのか?」に引き続き、今回は『あまちゃん』で震災を描いた脚本家・宮藤官九郎への評価から、アイドル史における能年玲奈の"可能性の中心”まで、中森氏が縦横無尽に語った。インタビュアーはアイドル専門ライターの岡島紳士氏。 宮藤官九郎は現在の最大の国民作家 ――『あまちゃん』が震災を描いたこと自体についてはどうでしょうか。 中森:NHKの朝ドラというお年寄りも東北の人も見ている場で、まだ2年半しか経っていないセンシティブなテーマを取り上げる。これは、宮城県出身の宮藤さんと、音楽を担当した福島育ちの大友良英さんというコンビでなければできなかったと思います。これまでサブカルチャー的な若者主体のドラマの