前回は、内積をVからV*への写像と見る方法について説明した。 n次元空間では、k階の外積代数は基底の数がnCk個のベクトル空間であった。 また、n-k階の外積代数も基底の数がnCk個のベクトル空間であった。 どうやら、この二つの空間の間には同型対応が取れそうである。どうやって? それには、拡張された内積を使えばいい。 Vをn次元ベクトル空間とし、a∈V∧^k、b∈V∧^(n-k)とする。当然 a∧b = c e1∧e2∧e3∧...∧en となり、普通cはゼロになるが、aとbが互いに共通部分のない基底を持っているとc≠0となる。 aを固定すると、c∈Rはbの関数c(b)となる。 ところで、ベクトル空間の上の線型な関数は全て内積によって与えられる。 bの属する外積空間もまたベクトル空間であるから、cもまた、あるベクトルa'とbとの内積として与えられる。 問