【読売新聞】 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は28日、月面着陸に成功後、月が夜になったため休眠に入っていた探査機「 SLIM ( スリム ) 」が約1か月ぶりに復旧したと発表した。月の夜は温度が氷点下170度まで下がる過酷な環境だ
ボイジャー1号から機体の現状を確認する上で期待の持てる無線信号が寄せられたという/NASA/JPL via CNN Newsource (CNN) 恒星間空間を飛行する探査機「ボイジャー1号」に地球から交信を試みたところ、期待の持てる反応が返ってきたことが分かった。技術チームは数カ月前から続く老朽化したボイジャー1号の通信障害を修復したい考えだ。 ボイジャー1号は1977年に打ち上げられ、現在はボイジャー2号とともに太陽系の果ての未知の宇宙空間を飛行中。 ボイジャー1号は今でも地球の管制チームに無線信号を送り続けているものの、11月以降はこの信号に利用可能なデータが含まれていない状態だった。これはボイジャー1号に搭載されたコンピューター3台の一つに問題があることを示している。 だが最近送信されてきた新たな信号を見ると、ボイジャー1号の状態を理解しようとするNASAミッションチームの試みに一
先月、日本初の月面着陸に成功し、調査を行ったあとに「休眠状態」に入っていた無人探査機「SLIM」について、JAXA=宇宙航空研究開発機構は月の夜の低温を乗り越えて通信を再び確立したと明らかにしました。今後、搭載した特殊なカメラなどの運用が可能と判断できれば新たなデータを取得したいとしています。 JAXAなどが開発した無人探査機「SLIM」は先月、日本初となる月面着陸に成功しましたが、想定とは異なる姿勢で着陸したため、太陽電池の向きに太陽が当たるのを待って着陸からおよそ8日後までに地上との通信を再び確立し、搭載されている特殊なカメラを使って月面の岩石から月の起源を探る調査を行いました。 その後、着陸地点が夜に入ったため、先月31日の通信を最後に「SLIM」は「休眠状態」に入っていました。 JAXAによりますと、「SLIM」はおよそマイナス170度まで下がる月の夜に耐える設計になっていませんで
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、2024年1月20日午前0:20(日本標準時)に小型月着陸実証機(SLIM)を月面に着陸させ、地球との通信を確立させました。 しかしながら、SLIMの着陸時の姿勢等が計画通りではなかったことから、太陽電池からの電力発生ができず、同日午前2:57(日本標準時)に地上からのコマンドにより探査機の電源をオフにしました。 電源をオフにするまでに取得した各データの分析を行った結果、SLIMが当初の目標着地地点から東側に55m程度の位置で月面に到達していることが確認できました。また、ピンポイント着陸性能を示す障害物回避マヌーバ開始前(高度50m付近)の位置精度としては、10m程度以下、恐らく3~4m程度と評価しています。詳細データ評価は継続する必要があるものの、SLIMの主ミッションであった100m精度のピンポイント着陸の技術実証は達成できたものと考
最期を迎えた宇宙探査機たちのラストショットまとめ2023.10.15 22:0051,959 Isaac Schultz - Gizmodo US [原文] ( たもり ) これまでにいくつもの宇宙探査機が、人類の期待を背負って宇宙空間へと送り出されてきました。 彼らは「科学のため」という大義名分のもとに、役目を終えると地球の遥か彼方で壮絶な最期を迎えます。そんな探査機たちが目にした最後の景色を振り返りましょう。 DART探査機が最後に見た小惑星の地表2022年9月26日、小惑星にぶつかるDART探査機から送られてきた最後から2枚目の画像Image: NASA/Johns Hopkins APLNASAの二重小惑星進路変更実験(DART)探査機は初めから消える運命にありました。小惑星に体当たりするよう、開発者たちが設計していたからです。 2022年9月に任務完了したDARTミッションの目的
NASAのInsight(インサイト)が消えた。NASAは12月20日、火星探査機インサイトが地球からの交信に返答しなかったことを発表した。 最後の地球との交信は12月15日だったとNASAは述べた。同局は21日、インサイトに代わって最後となる少し感傷的なツイートを行い、現在は「dead bus(燃料切れで動かないバス)」であると宣言した。 つまり12月11日に送られてきたこれらの写真は、史上最高の「火震」検知器が、ゆっくりと、しかし確実に赤い土に覆われていくその最後の姿となった。 「私たちはこの4年間、インサイトを友だちで同僚のように思ってきたため、さよならをいうのはとてもつらい。インサイトは、十分引退に値する仕事をしてくれました」とミッションの主任研究員であるジェット推進研究所(JPL)のブルース・バナートは述べている。 NASAの火星探査機インサイトは2022年12月11日、ロボット
【▲ 星間空間に到達した惑星探査機「ボイジャー1号」の想像図(Credit: NASA/JPL-Caltech)】1977年9月5日に打ち上げられた「ボイジャー1号(Voyager 1)」は、木星と土星のフライバイ探査を行ったアメリカ航空宇宙局(NASA)の惑星探査機です。太陽系の外へと向かって飛行を続けたボイジャー1号は、太陽風の影響が及ぶ領域である「太陽圏(ヘリオスフィア)」を今から10年前の2012年8月に離脱し、星間空間に到達したことが確認されています。 関連 ・ボイジャー1号が星間空間でプラズマ波を検出 打ち上げから40年を越えての偉業 ・【解説】ボイジャーが到達した星間空間との境界とは 打ち上げから45年近くが経った2022年5月現在もボイジャー1号は稼働し続けており、地球から約233億km(約155天文単位)離れた星間空間を時速約6万1000km(秒速約16.9km、太陽に対
【▲ 火星探査機「インサイト」がロボットアームのスコップを使って機体上面に砂を落とした後の様子(Credit: NASA/JPL-Caltech)】アメリカ航空宇宙局(NASA)のジェット推進研究所(JPL)は現地時間6月3日、火星のエリシウム平原で延長ミッションを行っている火星探査機「InSight(インサイト)」の太陽電池を覆う埃の一部を取り除き、発電量を増やすことに成功したことを明らかにしました。 ■スコップから砂を落として太陽電池の埃をはらうインサイトは2組の太陽電池から電力を得て稼働していますが、2018年11月の着陸から2年半が経った現在はその表面が砂埃に覆われています。JPLによると、2021年2月時点でインサイトの太陽電池が生み出す電力は、埃に覆われていない状態と比べて約27パーセントまで低下しているといいます。 過去にNASAの火星探査車「スピリット」や「オポチュニティ」
NASA=アメリカ航空宇宙局の新たな火星探査車「パーシビアランス」が日本時間の19日朝、火星に無事着陸しました。今後、2年近くにわたり、生命の痕跡を探すほか、火星では初めて小型のヘリコプターの飛行試験を行うなど、将来の有人探査に向けた調査や実験を行う予定です。 去年7月にアメリカ南部フロリダ州から打ち上げられたNASAの火星探査機は、7か月かけて宇宙空間をおよそ4億7000万キロ飛行し、日本時間の19日朝、火星の大気圏に突入しました。 そして、パラシュートで減速したあと、エンジンを噴射しながら、ゆっくりと降下し、地表からおよそ20メートルまで近づいたところで、探査車「パーシビアランス」をつり下げて地表に降ろし、着陸に成功しました。 着陸後に開かれた記者会見で、NASAのジャージック長官代行は、バイデン大統領から祝福の電話があったことを明らかにしたうえで、着陸の過程は「すべてが計画どおり順調
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2020年12月6日、同日未明に地球に到着した小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」で採取したサンプル(砂)を搭載したカプセルの回収状況の説明会を実施。現在、カプセルは無事に、オーストラリアの現地本部に搬入され、設置されたQuick Look Facility(QLF)におけるリュウグウ由来と思われるガスの採取に向けた準備作業が進められていることが明らかにされた。 オーストラリア・ウーメラ砂漠における「はやぶさ2」が送り届けたカプセルの回収の様子 (JAXA) はやぶさ2のカプセルの回収に成功 実際のガスの採取作業は明日(12月7日)に実施される予定だという。 オーストラリアのウーメラ砂漠の玄関口とも言えるクーバーペディで撮影されたはやぶさ2の再突入カプセルの火球 (C)JAXA 現地でのガス採取を終えた後、カプセルの本体とも言えるサンプル(砂)
日本の探査機「はやぶさ2」のカプセルが地球に帰還し、オーストラリアに入っているチームが着地したカプセルを回収しました。カプセルには小惑星の砂が入っているとみられていて、今後、飛行機で日本に運ばれることになっています。 探査機「はやぶさ2」のカプセルは日本時間の午前2時半前にオーストラリアの上空で長い尾を引いた流れ星のような火球として観測され、地球に帰還したことが確認されました。 神奈川県相模原市にあるJAXA=宇宙航空研究開発機構の管制室では、作業にあたる人たちがモニターに映し出されたオーストラリア上空の映像を食い入るように見つめ、火球が確認されると拍手をしてカプセルの帰還を喜び合っていました。 カプセルはパラシュートを開いてオーストラリア南部の砂漠地帯に着地し、現地に入っていたチームが回収したということです。そして、カプセルは現地に設けられた本部に輸送され、ガスの分析などが行われたあと、
イスラエルの非営利団体「スペースIL」の月探査機「ベレシート」が、2019年2月22日、米スペースXの「ファルコン9」ロケットで打ち上げられた。今後徐々に軌道を変え、4月に月面着陸に挑む。 ベレシートはイスラエル初の月探査機にして、民間が開発した世界初の月探査機でもある。そして今後、民間による月探査は、世界中でますます活発になろうとしている。 スペースILの月探査機ベレシートの想像図 (C) SpaceIL ベレシート 旧約聖書(聖書)の「創世記」は、かの有名な「初めに、神は天と地を創造された」から始まる。この「初めに」にあたるヘブライ語が「ベレシート(ラテン文字表記はBeresheet、もしくはBereshit)」であり、また聖書において最初に出てくる言葉でもあることから、この書そのものが「創世記(ベレシート)」と呼ばれるようになった。 イスラエル初の月探査機、そして民間初の月探査機にと
(CNN) 米航空宇宙局(NASA)は13日、15年にわたって火星の地表を探査してきた「オポチュニティー」のミッションが終わったと発表した。オポチュニティーは昨年6月に火星を襲った砂嵐で通信が途絶え、12日に最後の接触を試みたが、反応はなかった。 NASAのトーマス・ザブーケン科学局長は記者会見の中で、「火星がかつて湿潤で生命の存在できる惑星だった可能性があることを教えてくれ、未知だった火星の地形を明らかにしてくれた」と振り返り、オポチュニティーをしのんだ。 太陽光発電で稼働していたオポチュニティーは、砂嵐で太陽光が遮られたために、昨年6月10日以来、通信が途絶えていた。11月から1月にかけて予想された風も、センサーやパネルの砂を払う助けにはならなかった。NASAでは何度も信号や命令を送って復旧を試みたが、835回以上も送信した復旧命令に応答はなかった。 NASAジェット推進研究所の火星探
小惑星探査機「はやぶさ2」から9月に分離された小型機「MINERVA-II1」の2機のローバーが「イブー」「アウル」と命名された。 【2018年12月17日 JAXA】 「MINERVA-II1」の2機のローバー「Rover-1A」「同1B」は9月21日13時6分(日本時間)に「はやぶさ2」から分離され、ともに小惑星リュウグウの表面に着地することに成功した。12月13日の記者説明会で、「Rover-1A」が「イブー(HIBOU)」、「Rover-1B」が「アウル(OWL)」と命名されたことが発表された。 「hibou」はフランス語でミミズク、「owl」は英語でフクロウを意味する。「はやぶさ」初号機に搭載された小型機「MINERVA」やその後継である「はやぶさ2」搭載の「MINERVA-II」は、ローマ神話に登場する知恵の女神ミネルヴァにちなんで名付けられたものだが、芸術の世界ではミネルヴァ
JAXAの金星探査機「あかつき」が2016年4月から2年間の定常運用を終え、今後は3年間の延長運用に移行することが発表された。 【2018年12月10日 JAXA】 「あかつき」は2010年5月に打ち上げられ、同12月7日に金星周回軌道に投入される予定だったが、軌道投入のための逆噴射を行う主エンジンが噴射途中で破損し、金星周回軌道への投入に失敗した。そこで、5年後の2015年12月7日に姿勢制御用のスラスターを使って再び軌道投入を試み、遠金点が44万km、周期14日で金星の周りを公転する長楕円軌道に投入することに成功した。その後、2016年4月に軌道修正が行われ、近金点8000〜1万km、遠金点36万km、周期10.5日の軌道で定常観測を行ってきた。 「あかつき」はこれまでの観測で、金星大気の中層から下層にかけての赤道付近にジェット状の風の流れ(赤道ジェット)が存在することを明らかにしたり
2007年に打ち上げられ、小惑星ベスタと準惑星ケレスを調べてきたNASAの探査機「ドーン」が、燃料切れのため、11年間にわたるミッションを終了した。 【2018年11月8日 NASA JPL】 今月初めごろ、NASAの探査機「ドーン」の運用チームは、準惑星ケレスを周回中の探査機から届くはずの通信を受け取ることができなかった。探査機の向きを変えるために必要な燃料が枯渇し、地球の方向へ通信用アンテナを向けたり、充電に使用する発電パネルを太陽に向けたりすることができなくなったとみられている。 「探査機に搭載された驚くべき技術や、探査機がもたらした重要な科学的成果、そして多くの発見を可能にしたチーム全体を称え、本日ここにドーン・ミッションの終了を祝賀します。ドーンが集めた驚異的なデータや画像の数々は、太陽系の歴史や進化を理解するうえでとても重要なものです」(NASA科学ミッション局副長官 Thom
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